システムキッチンの固定資産税はいくら?

システムキッチンの固定資産税はいくら?

最近はゆったり使える大きなシステムキッチンが人気ですが、システムキッチンは間口が広いほど固定資産税が高くなり、後から支払いが大変になります。

一般的なシステムキッチン、Ⅱ型のシステムキッチン、アイランドキッチン、L型やU型のシステムキッチン、ミニシステムキッチンの固定資産税の目安をご紹介し、税額を安く抑える方法を解説しましょう。

なお、この記事でご紹介するのは、新築の戸建てに設置した直後のシステムキッチンの固定資産税の目安であり、マンションや中古住宅のシステムキッチンには該当しないため留意してください。

目次

システムキッチンの固定資産税は4,826円から2,860円程度

システムキッチンの固定資産税は間口の広さに応じた額となり、高ければ4,826円程度、安ければ2,860円程度です。

具体的には、間口が360cmであれば固定資産税は4,826円程度、330cmであれば4,468円程度、300cmであれば4,111円程度、270cmであれば3,753円程度が税額の目安となります。

また、間口が255cmであれば固定資産税は3,575円程度、240cmであれば3,432円程度、210cmであれば3,146円程度、180cmであれば2,860円程度が税額の目安です。

間口とはシステムキッチン全体の幅であり、シンクの幅ではありません。

システムキッチンの固定資産税は4,826円から2,860円程度

では、I型のシステムキッチンが2つ並んだⅡ型キッチンやL型キッチン、U型キッチン、アイランドキッチンは、どこの幅で固定資産税が決まるのでしょうか。

つづいて、その詳細を解説しましょう。

なお、本記事の内容はネットの噂などではなく「固定資産評価基準」に基づいています。

固定資産評価基準とは、市町村が建物や土地の時価を評価する方法が記されたマニュアルであり、総務大臣が内容を定めつつ総務省が告示しています。

固定資産税は市町村が課す地方税ですが、その税額は、対象となる土地や建物の時価を基に計算します。

したがって、市町村は市町村内の建物や土地の時価を適正に評価しなければなりませんが、評価する際に用いるマニュアルが固定資産評価基準です。

固定資産評価基準は「総務省:固定資産税の概要」の下部よりご覧いただけます。

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Ⅱ型キッチンやアイランドキッチンの固定資産税はいくら?

システムキッチンは間口が広いほど固定資産税が高くなりますが、間口とはシステムキッチン全体の幅を指します。

では、I型のシステムキッチンが2つ並んだⅡ型キッチンやL型キッチン、U型キッチン、アイランドキッチンの固定資産税はどうなるのでしょうか。

Ⅱ型キッチンやアイランドキッチンの固定資産税はいくら?

Ⅱ型キッチンやL型キッチン、U型キッチン、アイランドキッチンの固定資産税もやはり間口が広いほど税額が高くなります。

それらのキッチンの間口とは、I型に並べた際の幅です。

Ⅱ型キッチンであれば2列のキッチンをI型に並べた際の幅が間口であり、L型キッチンとU型キッチンはバラバラにしてI型に並べた際の幅が間口となります。

1つのキッチンで構成されるアイランドキッチンはそのキッチンの幅が、2つのキッチンで構成されるアイランドキッチンは2つのキッチンをI型に並べた際の幅が間口です。

Ⅱ型キッチンやアイランドキッチンは、バラバラにしてI型に並べた際の間口によって固定資産税が決まる

そして、Ⅱ型キッチンやL型キッチン、U型キッチン、アイランドキッチンの固定資産税は、本記事の「システムキッチンの固定資産税は4,826円から2,860円程度」でご紹介した間口に応じた税額となります。

間口が360cmであれば固定資産税は4,826円程度、330cmであれば4,468円程度、300cmであれば4,111円程度になるといった具合です。

なお、市街地に位置する建物に設置したシステムキッチンは、多くの場合は固定資産税に加えて都市計画税も課されます。

つづいて、その詳細を解説しましょう。

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市街地のシステムキッチンには都市計画税もかかる

市街地に位置する建物に設置したシステムキッチンには、多くの場合は固定資産税に加えて都市計画税も課されます。

都市計画税とは、公共施設を維持新設する「都市計画事業」や、公共施設を移設や新設するために必要となる土地を調達する「土地区画整理事業」の費用を賄うために市町村が徴収する税金です。

システムキッチンの都市計画税も固定資産税と同じく、間口が広いほど税額が高くなります。

間口が360cmであれば都市計画税は1,034円程度、330cmであれば957円程度、300cmであれば880円程度、270cmであれば804円程度、255cmであれば766円程度が税額の目安です。

間口が240cmであれば都市計画税は735円程度、210cmであれば674円程度、180cmであれば612円程度が税額の目安となります。

システムキッチンの固定資産税と都市計画税、およびそれらの税額の合計を表でまとめると以下のとおりです。

システムキッチンの固定資産税と都市計画税はいくら?

間口 固定資産税 都市計画税 合計
360cm 4,826円程度 1,034円程度 5,860円程度
330cm 4,468円程度 957円程度 5,425円程度
300cm 4,111円程度 880円程度 4,991円程度
270cm 3,753円程度 804円程度 4,557円程度
255cm 3,575円程度 766円程度 4,341円程度
240cm 3,432円程度 735円程度 4,167円程度
210cm 3,146円程度 674円程度 3,820円程度
180cm 2,860円程度 612円程度 3,472円程度

いずれも新築の戸建てに設置した直後のシステムキッチンの税額の目安

システムキッチンの一般的な間口といえば、255cmでしょうか。

であれば、そのシステムキッチンに課される固定資産税と都市計画税の合計は4,341円程度ですから、決して安くはありませんね。

新築を予定し、その住宅に都市計画税が課されるか否かは、市町村役場のホームページなどにて確認できます。

ちなみに、当サイト「固定資産税をパパッと解説」では、都市計画税をわかりやすく解説する記事を公開中です。

興味のある方がいらっしゃいましたら、ぜひご覧ください。

お役立ち記事
都市計画税とは?使い道や各市町村の税率などわかりやすく解説

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ミニシステムキッチンの固定資産税は1,418円から1,109円程度

システムキッチンの中で固定資産税が最も安いのが、ミニシステムキッチンです。

ミニシステムキッチンとは、システムキッチンより間口が狭いキッチンであり、クリナップのコルティ、リクシルのティオ、タカラスタンダードのミニキッチン、亀井製作所のエレガンスなどが挙げられます。

ミニシステムキッチンも間口が広いほど固定資産税が高くなり、150cmであれば1,418円程度、135cmであれば1,319円程度、120cmであれば1,233程度、105cmであれば1,171円程度、90cmであれば1,109円程度が税額の目安です。

また、市街地に位置する建物に設置されたミニシステムキッチンには、多くの場合は固定資産税に加えて都市計画税も課されます。

ミニシステムキッチンの都市計画税も間口が広いほど税額が高くなり、150cmであれば303円程度、135cmであれば282円程度、120cmであれば264程度、105cmであれば251円程度、90cmであれば237円程度が税額の目安です。

ミニシステムキッチンの固定資産税と都市計画税、およびそれらの税額の合計を表でまとめると以下のようになります。

ミニシステムキッチンの固定資産税と都市計画税はいくら?

間口 固定資産税 都市計画税 合計
150cm 1,418円程度 303円程度 1,721円程度
135cm 1,319円程度 282円程度 1,601円程度
120cm 1,233円程度 264円程度 1,497円程度
105cm 1,171円程度 251円程度 1,422円程度
90cm 1,109円程度 237円程度 1,346円程度

いずれも新築の戸建てに設置した直後のミニシステムキッチンの税額の目安

上記のように、ミニシステムキッチンの固定資産税と都市計画税の合計は1,721円程度から1,346円程度です。

これに対して、システムキッチンの固定資産税と都市計画税の合計は5,860円程度から3,472円程度となります。

したがって、システムキッチンの導入を希望しつつ固定資産税を安く抑えたい場合は、ミニシステムキッチンが有効な選択肢となります。

ただし、ミニシステムキッチンにレンジフードファンを付けると、レンジフードファンに別途固定資産税や都市計画税がかかるため注意してください。

レンジフードファンとは、コンロの上部に設置するフードで覆われた換気扇であり、固定資産税は372円程度、都市計画税は79円程度、合計451円程度が税額の目安です。

ポイント
  • ミニシステムキッチンにレンジフードファンを付けると、レンジフードファンに別途固定資産税や都市計画税がかかる
  • レンジフードファンの固定資産税は372円程度、都市計画税は79円程度が税額の目安
  • システムキッチンの固定資産税や都市計画税には、レンジフードファンの固定資産税や都市計画税も含まれている

余談ですが、当サイト「固定資産税をパパッと解説」では、固定資産税が高くなる設備をご紹介する記事を公開中です。

同記事では、ユニットバスやエコキュートの固定資産税の目安などもご紹介しています。

新築を予定するなどし、設備の固定資産税がいくらになるか気になる方がいらっしゃいましたら、ぜひご覧ください。

お役立ち記事
固定資産税が高くなる設備とは?コレがあると支払いがツラい

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まとめ - 固定資産税を安くするためには、程よい間口のシステムキッチンを選ぶ

システムキッチンの固定資産税がいくらになるか目安をご紹介しました。

システムキッチンは、間口が広いほど固定資産税が高くなります。

間口が360cmであれば固定資産税は4,826円程度、330cmであれば4,468円程度、300cmであれば4,111円程度、270cmであれば3,753円程度、255cmであれば3,575円程度、240cmであれば3,432円程度、210cmであれば3,146円程度が税額の目安です。

また、市街地に位置する建物に設置したシステムキッチンには、多くの場合は都市計画税も課されますが、都市計画税もやはり間口が広いほど税額が高くなります。

間口が360cmであれば都市計画税は1,034円程度、330cmであれば957円程度、300cmであれば880円程度、270cmであれば804円程度、255cmであれば766円程度が税額の目安です。

よって、システムキッチンの導入を希望しつつ固定資産税や都市計画税を安く抑えたい場合は、間口が広すぎないものを選ぶのが良いでしょう。

Ⅱ型キッチンやL型キッチン、U型キッチン、2つのキッチンで構成されたアイランドキッチンは否が応でも間口が広くなり、固定資産税や都市計画税が高くなるため注意してください。

ちなみに、固定資産税や都市計画税が最も安いキッチンは、ステンレス張りの流し台です。

ステンレス張りの流し台も間口が広いほど固定資産税が高くなり、240cmであれば804円程度、210cmであれば746円程度、180cmであれば689円程度、150cmであれば632円程度、120cmであれば574円程度、105cmであれば545円程度が税額の目安となります。

加えて、市街地に位置する建物に設置したステンレス張りの流し台には、多くの場合は固定資産税に加えて都市計画税も課されることとなります。

ステンレス張りの流し台の固定資産税と都市計画税、およびそれらの税額の合計を表でまとめると以下のとおりです。

ステンレス張りの流し台の固定資産税はいくら?

間口 固定資産税 都市計画税 合計
240cm 804円程度 172円程度 976円程度
210cm 746円程度 160円程度 906円程度
180cm 689円程度 147円程度 836円程度
150cm 632円程度 135円程度 767円程度
120cm 574円程度 123円程度 697円程度
105cm 545円程度 116円程度 661円程度
90cm 517円程度 110円程度 627円程度

いずれも新築の戸建てに設置した直後のステンレス張りの流し台の税額の目安

本記事の内容が、新築を予定するなどして固定資産税を安く抑える方法を調べる皆様に役立てば幸いです。失礼いたします。

記事公開日:2025年8月

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