固定資産税が高くなる設備とは?

固定資産税が高くなる設備とは?

一戸建ての木造住宅であれば天窓、ホームエレベーター、システムキッチン、マンションなどの非木造住宅であれば免震装置、高速型のエレベーター、スライディングウォールなどの設備があると固定資産税が高くなります。

総務省が告示する固定資産評価基準を基に、固定資産税が高くなる住宅の設備をご紹介しましょう。

目次

1. 固定資産税が高くなる一戸建ての設備

まずは、一戸建てなど、木造住宅の固定資産税が高くなる設備をご紹介しましょう。

木造住宅で固定資産税が高くなる設備は、開閉式の天窓、着床数が3箇所のホームエレベーター、間口が300cmを超えるシステムキッチンなどです。

木造住宅の固定資産税は、新築後1年以内などに行われる市町村役場の担当者による現場調査を基に決定されます。

現場調査では使用されている建材や設備の種類などが細かに調査され、それぞれの建材や設備に点数が付けられ、グレードが高い建材や設備ほど点数が高くなります。

そして、各建材や設備に付けられた点数は合計され、1点あたり1円などに換算されます。

最後に、その額に固定資産税の税率である1.4%を掛け算するなどして、木造住宅の新築時の固定資産税額が決定されます。

一戸建てなどの木造住宅の固定資産税が計算される仕組み

ここで気になるのが、担当者による各建材や設備への採点基準です。

採点基準が曖昧であれば、固定資産税が公平に課税されません。

よって、担当者は、総務省が告示する「固定資産評価基準 第2章 家屋」の12ページから記されている「別表第8 木造家屋再建築費評点基準表」の標準評点数を基に採点します。

標準評点数とは、担当者が各建材や設備を採点する際の指標となる標準的な点数であり、別表第8には木造住宅の様々な建材や設備の標準となる点数が記され、以下が別表第8です。

別表第8 木造家屋再建築費評点基準表

一戸建ての固定資産税が高くなる設備が記されている固定資産評価基準

出典:総務省 固定資産税の概要

ここから、別表第8に記されている標準評点数が高い設備、すなわち固定資産税が高くなる設備をあらためてご紹介します。

なお、別表第8には、ご紹介する設備以外にも様々な木造住宅の設備の標準評点数が記されています。

木造住宅の固定資産税が高くなる設備をお調べの方がいらっしゃいましたら、「固定資産評価基準 第2章 家屋」の12ページ以降の別表第8をご覧ください。

開閉式の天窓

一戸建てなどの木造住宅の固定資産税が高くなる設備のひとつが、開閉式の天窓です。

開閉式の天窓の標準評点数は、サイズが標準的であれば102,900点、大きければその1.4倍である144,060点となっています。

これらの点数は1個あたりにおける点数のため、複数の天窓が付く場合はさらに標準評点数が増え、それに伴い固定資産税が高くなります。

ちなみに、開閉しない固定式の天窓であれば、サイズが標準的であれば一個あたりにつき59,460点、大きければその1.4倍である83,244点と開閉式より標準評点数が低くなっています。

よって、固定資産税が高くならない範囲で天窓を付けたいと希望する場合は、開閉しない天窓をお選びになるのが良いでしょう。

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ホームエレベーター

一戸建てなどの木造住宅において固定資産税が高くなる設備として、ホームエレベーターが挙げられます。

ホームエレベーターの標準評点数は1台あたりにつき1,788,000点であり、積載量が200kgを超える3人乗りタイプや、着床数が3箇所であればその1.1倍である1,966,800点にもなります。

これらの点数は1点あたり1円などに換算され、新築時はその1.4%などが固定資産税となります。

つまり、新築時のホームエレベーターの固定資産税を単純に計算すると、1年あたりにつき25,032円から27,535円などにもなるというわけです。

固定資産税を安く抑えたい場合は、ホームエレベーターの導入は見合わせた方が賢明かもしれません。

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システムキッチン

一戸建てなどの木造住宅において、固定資産税が高くなる設備としてシステムキッチンが挙げられます。

システムキッチンの標準評点数は297,800点であり、間口が300cmを超える場合はその1.1倍である327,580点となります。

これらのシステムキッチンの標準評点数は、ホームエレベーターの標準評点数である1,788,000点などに比べれば大幅に低くなっています。

よって、システムキッチンを導入したとしても固定資産税がさほど高くなることはありませんが、ステンレス張りの流し台の標準評点数は48,200点とシステムキッチンの約6分の1です。

標準評点数は、低ければ低いほど固定資産税が安くなります。

よって、固定資産税を少しでも安く抑えたいのであれば、システムキッチンではなくステンレス張りの流し台の導入を検討するのが良いでしょう。

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2. 固定資産税が高くなるマンションの設備

つぎに、マンションなど、非木造住宅の固定資産税が高くなる設備をご紹介しましょう。

マンションなどの非木造住宅の固定資産税が高くなる設備は、免震装置、高速特性型のエレベーター、スライディングウォールなどです。

マンションなどの非木造住宅が新築されれば、新築後間もなく市町村役場の担当者が訪れ、マンションの各箇所に使用されている建材や設備を調査し、それらに個別の点数を付けます。

点数はグレードが高い建材や設備ほど高く採点され、各建材や設備の点数は合計されます。

そして、1点あたり1円などと換算し、換算額に固定資産税の税率である1.4%を掛け算するなどして新築時の固定資産税額が決定されます。

よって、グレードが高い建材や設備が使用されているマンションは固定資産税が高くなり、汎用的な建材や設備が使われているマンションは固定資産税が安くなりがちです。

マンションの固定資産税が計算される仕組み

ここで重要となるのが、各建材や設備の採点基準です。

採点基準が曖昧であれば、固定資産税が公平に課税されません。

よって、各建材や設備の点数は、総務省が告示する「固定資産評価基準 第2章 家屋」の100ページから記されている「別表第12 非木造家屋再建築費評点基準表 2 事務所、店舗、百貨店用建物以外の建物 (1) 住宅、アパート用建物」を基に採点されます。

別表第12には、マンションなどの非木造住宅における各建材や設備の採点基準となる標準評点数が記され、別表第12は以下のとおりです。

別表第12 非木造家屋再建築費評点基準表 2 事務所、店舗、百貨店用建物以外の建物 (1) 住宅、アパート用建物

マンションの固定資産税が高くなる設備が記されている固定資産評価基準

出典:総務省 固定資産税の概要

ここから、別表第12に記されている標準評点数が高い設備、すなわち固定資産税が高くなる設備をあらためてご紹介します。

なお、マンションの固定資産税は、まずは1棟全体の固定資産税額が計算され、その税額を戸数などで割り算し、各戸の所有者に割り振られます。

よって、固定資産税が高くなる設備が付いているマンションであっても、戸数が多ければ固定資産税が安くなることがあるため留意してください。

マンションの固定資産税は、1棟全体の固定資産税を各戸の所有者が負担する仕組みのため、戸数が少なければ税額が高くなり、戸数が多ければ税額が低くなる傾向があります。

免震装置

マンションなどの非木造住宅の固定資産税が高くなる設備として、免震装置が挙げられます。

免震装置とは地震の揺れが建物に伝わらないようにする装置であり、鋼板とゴムなどで作られ、以下は長谷川模型がYouTubeにて公開する免震装置の紹介動画です。

マンションの固定資産税が高くなる免震装置

免震装置の標準評点数は一基あたり3,430,300点であり、外形が1,400mmのゴムが採用されている場合は、その1.5倍である5,145,450点にもなります。

このように免震装置が付いているマンションは、固定資産税が高くなりがちです。

とはいうものの免震装置があれば耐震性が向上するため、地震が多発する地域でマンションを探す場合は、収入に余裕があれば免震装置付きの物件の購入を検討するのが良いでしょう。

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高速特性型のエレベーター

マンションなどの非木造住宅の固定資産税が高くなる設備として、高速特性型のエレベーターが挙げられます。

高速特性型のエレベーターの標準評点数は一台あたりにつき29,945,960点であり、30人乗りなどの大型タイプであればその1.2倍である35,935,152点にもなります。

標準評点数は1点あたり1円などに換算され、その1.4%などが新築時の固定資産税となるため、高速特性型のエレベーターの固定資産税を単純計算すると年間419,243円から503,092円などと高額です。

ただし、マンションの固定資産税は各戸の所有者が分担して納めるため、各戸の所有者が実際に負担する額が419,243円から503,092円などと高額になることはありません。

余談ですが、高速特性型ではない一般的な速度のエレベーターの標準評点数は一台あたりにつき5,646,950点であり、高速特性型の約5分の1です。

やはり、高速特性型のエレベーターの固定資産税は高いといえます。

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スライディングウォール

マンションなどの非木造住宅の固定資産税が高くなる設備として、スライディングウォールが挙げられます。

スライディングウォールとは可動式の間仕切りであり、子供部屋などに活用される流行りの間仕切りです。

スライディングウォールの標準評点数は建具面積1平方メートルあたりにつき59,360点などであり、建具面積が10平方メートルのスライディングウォールが付いていれば593,600点にもなります。

ちなみに、ふすまの標準評点数は建具面積1平方メートルあたりにつき12,850点などであり、スライディングウォールの4分の1以下です。

よって、固定資産税が高くなる設備を避けたいのであれば、スライディングウォール付きのマンションは避けた方が良いかもしれません。

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まとめ - カーテンウォールの外壁も固定資産税が高くなる

固定資産税が高くなる設備をご紹介しました。

一戸建てなどの木造住宅であれば、開閉式の天窓、ホームエレベーター、システムキッチンなどの設備があれば固定資産税が高くなります。

マンションなどの非木造住宅であれば、免震装置、高速特性型のエレベーター、スライディングウォールなどの設備があれば固定資産税が高くなります。

固定資産税が高くなる設備をお調べの方がいらっしゃいましたら、是非ご参考になさってください。

なお、設備ではありませんが、一戸建てなどの木造住宅であればタイル製の外壁材なども固定資産税が高くなります。

サイディングの外壁材の標準評点数は仕上げ面積1平方メートルあたりにつき7,530点ですが、タイル製であれば11,890点などと高くなります。

また、マンションなどの非木造住宅であれば、カーテンウォールの外壁が固定資産税が高くなりがちです。

カーテンウォールとはタワーマンションなどに使用されている透明の外壁材であり、マンションにおけるサイディングの外壁材の標準評点数は延べ床面積1平方メートルあたりにつき6,290点ですが、カーテンウォールであれば23,200点などとなります。

固定資産税が高くなる住宅を避けたい場合は、外壁材にもご注目ください。

ご紹介した内容が、固定資産税が高くなる設備をお調べの皆様に役立てば幸いです。失礼いたします。

記事公開日:2021年9月

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