固定資産税は何年で下がる?

固定資産税は何年で下がる?

住宅の固定資産税は、木造であれば15年から35年をかけて、鉄筋鉄骨コンクリート造であれば半世紀以上である65年をかけて徐々に下がります。

住宅にかかる固定資産税が何年で下がるか、一戸建てなどの木造住宅と、マンションなどの鉄筋鉄骨コンクリート造の住宅の固定資産税が下がる年数をご紹介しましょう。

目次

1. 木造住宅の固定資産税は15年から35年で下がる

まずは、一戸建てなどの木造住宅の固定資産税が何年で下がるかご紹介しましょう。

木造住宅の固定資産税は、15年から35年をかけて新築時の20%まで徐々に下がります。

15年から35年というと開きがありますが、その木造住宅を現時点で新築するために必要となる1平方メートルあたりの材料費と労務費の合計が低ければ15年をかけて下がり、高ければ35年をかけて徐々に下がるとお考えください。

下がるのは新築時の固定資産税の20%までであり、残念ですがそれ以上は下がらず、最終的に固定資産税が0円になることはありません。

また、その木造住宅を現時点で新築するために必要となる1平方メートルあたりの材料費と労務費が高額な住宅は、新築時の売買価格も高額であった可能性があります。

よって、新築時の売買価格が高額であった木造住宅は35年をかけて固定資産税がゆっくりと下がり、新築時の売買価格が安価であった木造住宅は比較的短期間である15年で固定資産税が下がると考えることができます。

木造住宅の固定資産税は15年から35年をかけて下がる

つづいて、木造住宅の固定資産税が築年数が経過するに連れて下がる割合をパパっと簡単にご説明します。

1-1. 木造住宅の固定資産税が築年数で下がる割合

先にご紹介したとおり、木造住宅の固定資産税は、その木造住宅を現時点で新築するために必要となる1平方メートルあたりの材料費と労務費の合計が低ければ15年をかけて、高ければ35年をかけて下がります。

そこで気になるのが固定資産税が年々下がる割合ですが、総務省が告示する「固定資産評価基準 第2章 家屋」の78ページ「別表第9 木造家屋経年減点補正率基準表」にて確認することが可能です。

以下が「別表第9 木造家屋経年減点補正率基準表」です。

別表第9 木造家屋経年減点補正率基準表

木造家屋経年減点補正率基準表

出典:総務省「固定資産税の概要

表の一番上には「延べ床面積1.0平方メートル当たり再建築費評点数別区分」という項目があり、その下に55,120点未満などの点数が、その下に経過年数と経年原点補正率という項目があります。

まずは、「延べ床面積1.0平方メートル当たり再建築費評点数別区分」と、その下の55,120点未満などの点数にご注目ください。

延べ床面積1.0平方メートル当たり再建築費評点数とは、その木造住宅を現時点で新築する場合に必要となる、1平方メートルあたりの材料費と労務費の合計を点数で表した数値であり、1点につき概ね1円です。(正確には異なるため注意してください)

そして、表に記されている経過年数とは築年数であり、経年原点補正率が固定資産税が下がる割合です。

以上のことを「別表第9 木造家屋経年減点補正率基準表」に書き足すと以下のようになります。

別表第9 木造家屋経年減点補正率基準表の見方

木造家屋経年減点補正率基準表の見方

たとえば、現時点で新築するために必要となる1平方メートルあたりの材料費と労務費の合計が55,120円未満の木造住宅があったとしましょう。

その木造住宅は、「別表第9 木造家屋経年減点補正率基準表」の一番左の経過年数と経年原点補正率が当てはまることとなります。

現時点で新築するために必要となる1平方メートルあたりの材料費と労務費の合計が55,120円未満の木造住宅は、新築時の固定資産税を1とすると、築1年で新築時の0.80まで、築5年で新築時の0.62まで、築10年で新築時の0.41まで、築15年で新築時の0.20まで固定資産税が下がることを意味します。

また、現時点で新築するために必要となる1平方メートルあたりの材料費と労務費の合計が133,120円以上の木造住宅があったとしましょう。

その木造住宅は、「別表第9 木造家屋経年減点補正率基準表」の一番右の経過年数と経年原点補正率が当てはまることとなります。

現時点で新築するために必要となる1平方メートルあたりの材料費と労務費の合計が133,120円以上の木造住宅は、新築時の固定資産税を1とすると、築1年で新築時の0.80まで、築10年で新築時の0.59まで、築20年で新築時の0.43まで、築35年で新築時の0.20まで固定資産税が下がることを意味します。

このように木造住宅の固定資産税が下がる割合は、その木造住宅を現時点で新築する場合に必要となる1平方メートルあたりの材料費と労務費の合計によって異なります。

なお、繰り返しになりますが、「延べ床面積1.0平方メートル当たり再建築費評点数」は、1点につき必ず1円になるのではなく概ね1円であり、市町村によっては1点が0.95円や1.05円になることがあるため注意してください。

加えて、「延べ床面積1.0平方メートル当たり再建築費評点数」の価額は3年に1度見直され、今年は1点が1円であっても来年は1.05円などに変更になることもあります。

ここでは、皆さんに木造住宅の固定資産税が何年で下がるかご理解いただくために簡単に固定資産税の仕組みをご説明しています。

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2. 鉄筋鉄骨コンクリート造の固定資産税は65年で下がる

つぎに、マンションなどの鉄筋鉄骨コンクリート造の住宅の固定資産税が何年で下がるかご紹介しましょう。

鉄筋鉄骨コンクリート造の住宅の固定資産税は、半世紀以上である65年をかけて徐々に下がります。

下がるのは新築時の固定資産税の20%までであり、残念ですがそれ以上は下がりません。

また、この記事の「1. 木造住宅の固定資産税は15年から35年で下がる」にてご紹介しましたが、木造住宅の固定資産税は「その木造住宅を現時点で新築する場合における1平方メートルあたりの材料費と労務費の合計」によって固定資産税が下がる年数が異なります。

木造住宅は「その木造住宅を現時点で新築する場合に必要となる1平方メートルあたりの材料費と労務費の合計」が低ければ15年をかけて、高ければ35年をかけて固定資産税が徐々に下がります。

これに対して、鉄筋鉄骨コンクリート造の住宅は、現時点で新築する場合に必要となる1平方メートルあたりの材料費と労務費の合計にかかわらず、必ず65年をかけて固定資産税が徐々に下がることとなります。

築年数により固定資産税が下がる割合は総務大臣が定め、総務省が告示する「固定資産評価基準 第2章 家屋」の250ページ「別表第13 非木造家屋経年減点補正率基準表」にて確認することが可能です。

以下が「別表第13 非木造家屋経年減点補正率基準表」であり、赤い丸で囲まれた箇所がマンションなどの鉄筋鉄骨コンクリート造の住宅の固定資産税が築年数に応じて下がる割合です。

非木造家屋経年減点補正率基準表

非木造家屋経年減点補正率基準表

出典:総務省「固定資産税の概要

表に記されている「経過年数」とは築年数であり、「経年減点補正率」が築年数に応じて固定資産税が下がる割合です。

鉄筋鉄骨コンクリート造の住宅は、新築時の固定資産税を1とすると築1年で0.9877まで、築10年で0.8769まで、築30年で0.6308まで、築50年で0.3846まで、築65年で0.2000まで固定資産税が徐々に下がります。

マンションなどの鉄筋鉄骨コンクリート造の住宅は木造住宅より固定資産税が下がりにくく、下がる速度もゆっくりです。

ちなみに、「別表第13 非木造家屋経年減点補正率基準表」の右側には、鉄骨造の住宅の固定資産税が何年で下がるかが記されています。

鉄骨造の住宅の固定資産税は、24年から45年をかけて新築時の20%まで下がります。

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まとめ - 下がるのは家屋の固定資産税のみ

固定資産税が何年で下がるかご紹介しました。

木造住宅の固定資産税は、15年から35年をかけて新築時の20%まで下がります。

15年から35年というと開きがありますが、新築時の売買価格が高額であれば35年などの期間をかけて、安価であれば15年などの短期間で下がるとお考えください。

また、木造住宅の固定資産税は、その木造住宅を現時点で新築する場合に必要となる1平方メートルあたりの材料費と労務費が割高であれば、下がる年月が長くなるともいえます。

これに対して、鉄筋鉄骨コンクリート造の住宅の固定資産税は、半世紀以上である65年をかけて新築時の20%まで下がります。

鉄筋鉄骨コンクリート造の住宅の固定資産税は木造住宅より下がる速度が遅く、少しずつゆっくり下がります。

固定資産税が何年で下がるかお調べの方がいらっしゃいましたら、是非ご参考になさってください。

なお、一戸建てを所有する方は一部例外を除き建物と土地を所有し、その両方に固定資産税が課せられています。

また、マンションを所有する方は、一戸部分とそのマンションが建つ敷地を戸数などで割った面積の土地を所有し、その両方に固定資産税が課せられています。

そして、築年数が経過することにより下がるのは、建物、または一戸部分にかかる固定資産税のみのため留意してください。

土地部分にかかる固定資産税は、その土地に建つ家屋の築年数が経過することによって下がることはなく、周辺の地価に応じて上下動します。

たとえば、駅ができるなどして周辺の地価が上がれば、土地部分の固定資産税も上がるといった具合です。

反対に、周辺の地価が下がれば、土地部分の固定資産税も下がることとなります。

土地は劣化することがないため、その土地に建つ家屋の築年数が経過しても下がらず、周辺の地価に応じて固定資産税が高くなったり安くなったりします。

ご紹介した内容が、固定資産税が何年で下がるかお調べになる皆様に役立てば幸いです。失礼いたします。

記事公開日:2021年9月

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