固定資産税の課税標準額とは?簡単に解説

固定資産税の課税標準額とは?簡単に解説

固定資産税の課税明細書を見ると課税標準額、または課税標準という言葉が記されています。

固定資産税の課税標準額とは、固定資産税を計算する基となる額であり、土地と家屋によって課税標準額の意味が異なります。

固定資産税の課税標準額をお調べの方へ向けて、その意味をわかりやすく簡単にご説明しましょう。

目次

1. 課税標準額とは固定資産税を計算する基となる額

それでは、固定資産税の課税標準額をわかりやすく簡単にご説明しましょう。

その前に、一戸建て住宅を所有する方は土地と家屋を所有し、土地と家屋の両方に個別に固定資産税が課せられることを留意してください。

また、マンションを所有する方は一戸部分(これ以降は家屋と呼びます)と、そのマンションが建つ敷地を戸数などで割った面積の土地(これ以降は土地と呼びます)を所有し、家屋と土地の両方に個別に固定資産税が課せられます。

固定資産税は土地と家屋の両方に課せられる

土地や家屋の固定資産税は課税標準額に固定資産税の税率を掛け算しつつ計算され、具体的な計算式は以下のとおりです。

土地や家屋の固定資産税を計算する式
課税標準額×固定資産税の税率=固定資産税

式に含まれる「固定資産税の税率」はその土地や家屋が所在する市町村によって異なるものの、多くの市町村では1.4%です。

そして、式にはこの記事のテーマである課税標準額という言葉が含まれますが、土地の固定資産税を計算する場合の課税標準額と、家屋の固定資産税を計算する場合の課税標準額は意味が異なります。

固定資産税の課税標準額は土地と家屋によって意味が異なる

つづいて、土地の固定資産税を計算する場合の課税標準額と、家屋の固定資産税を計算する場合の課税標準額の意味をわかりやすく簡単にご説明しましょう。

2. 土地の課税標準額は、その土地の固定資産税評価額など

土地の課税標準額は、主にその土地の固定資産税評価額です。

土地の固定資産税評価額とは、その土地の固定資産税を計算するために市町村が評価した適正な時価であり、公示地価などを参考に設定されます。

公示地価とは、毎年3月ごろに国土交通省が公表する日本全国各地に点在する約2万6千か所の土地の1㎡あたりの適正な時価であり、公示地価が公表される地点を標準地と呼びます。

毎年3月ごろになるとテレビや新聞で「今年の公示地価が公表され、日本全国1位は東京銀座の山野楽器銀座本店であり、1㎡あたり4,000万円でした」などと報道されますが、あの価格が公示地価です。

国土交通省は毎年3月ごろに日本全国各地に点在する標準地の公示地価を公表し、土地の固定資産税評価額は最寄りの標準地の公示地価などを参考に、その70%程度に設定されます。

たとえば、その土地の最寄りの標準地の公示地価が100万円であれば、その土地の1㎡あたりの固定資産税評価額は70万円になるといった具合です。

なお、土地の固定資産税を計算する式に含まれる課税標準額は主にその土地の固定資産税評価額ですが、固定資産税が軽減される措置が適用される場合は、固定資産税評価額から軽減分が差し引かれた額が課税標準額となります。

土地の固定資産税が軽減される措置として最も多く適用されるのは、住宅用地の特例です。

住宅用地の特例とは、住宅が建つ土地にかかる固定資産税が更地の6分の1、または3分の1などに減額される措置であり、住宅用地の特例が適用された場合の課税標準額は、その土地の固定資産税評価額×6分の1などとなります。

軽減措置が適用されない場合と、軽減措置が適用された場合における課税標準額の違いを図解でご説明すると以下のとおりです。

住宅用地の特例の適用による課税標準額の違い

このように土地の固定資産税の課税標準額は、適用される軽減措置がある場合は、固定資産税評価額から軽減措置適用分を差し引いた額となるため留意してください。

余談ですが、固定資産税をパパッと解説では、住宅用地の特例をわかりやすく簡単に解説するコンテンツも公開中です。

土地の固定資産税の課税標準額をより深く理解されたい方がいらっしゃいましたら、是非ご覧ください。

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3. 家屋の課税標準額は、その家屋の固定資産税評価額

家屋の固定資産税の課税標準額は、その家屋の固定資産税評価額です。

固定資産税における家屋とは、住宅や店舗、工場、倉庫などの建物であり、一戸建てを所有する方はその建物部分、マンションの一戸を所有する方はその一戸部分が家屋となります。

そして、その家屋の固定資産税評価額とは、その家屋の固定資産税を計算するために市町村が評価した、その家屋の現時点における価格です。

家屋が新築されると間もなく市町村役場から調査員が訪れ、使用されている建材や工法、間取り、各部屋の寸法、仕様、構造などを調査し、新築時の固定資産税評価額を算定します。

新築時の固定資産税評価額はその家屋の建築費の60%程度などになるのが通例であり、建築費が2,000万円の家屋であれば、新築時の固定資産税評価額は1,200万円などとなります。

そして、その家屋が木造住宅の場合は15年から35年、鉄筋鉄骨コンクリート造の住宅の場合は60年、鉄骨造の住宅の場合は20年から40年をかけて徐々に固定資産税評価額が新築時の20%まで下がります。

家屋の固定資産税の計算式は「課税標準額×固定資産税の税率」ですが、式に含まれる課税標準額はその家屋の現時点における固定資産税評価額です。

家屋の固定資産税の課税標準額とは

なお、先に新築時の固定資産税評価額は建築費の60%程度とご紹介しましたが、建築費とは、その家屋を建てるために必要となった材料費と労務費、その家屋を建築した者が得る利益の合計などを指します。

この建築費ですが、必ずしも売買価格と一致するわけではありません。

たとえば、工務店に一戸建ての新築を依頼し、その工務店が直接新築し、その新築を買い取る場合は建築費は売買価格と概ね一致します。

これに対して、不動産業者が販売する一戸建ての新築などは、不動産業者が提携する工務店などに新築させ、完成した新築を不動産業者が買い取りつつ販売しているため、建築費と売買価格が一致しません。

不動産業者が提携する工務店などに新築させ、完成した新築を買い取りつつ販売される住宅の売買価格には、建築費に加えて不動産業者が得る利益が上乗せされています。

よって、不動産業者が販売する新築などは、建築費と売買価格が一致しません。

新築の固定資産税評価額は建築費の60%などですが、建築費と売買価格は必ずしも一致するわけではないため注意してください。

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まとめ - 都市計画税の課税標準額も意味は同じ

固定資産税の課税標準額をわかりやすく簡単にご説明しました。

毎年4月ごろになると固定資産税の納税通知書と課税明細書、納付書が届き、課税明細書を見ると課税標準額という言葉が記されています。

課税標準額とは固定資産税を計算する基となる額であり、土地や家屋の固定資産税は課税標準額に固定資産税の税率を掛け算しつつ税額が計算されます。

土地の固定資産税を計算する場合の課税標準額は、主にその土地の固定資産税評価額、またはその土地の固定資産税評価額から軽減措置適用分を差し引いた額です。

家屋の固定資産税を計算する場合の課税標準額は、その家屋の固定資産税評価額となります。

固定資産税の課税標準額をお調べの方がいらっしゃいましたら、是非ご参考になさってください。

なお、市街地に不動産を所有する方は、固定資産税に加えて都市計画税が課せられます。

都市計画税とは都市部の道路の整備費用などを賄うために徴収される税金であり、固定資産税と都市計画税の納付書は一通にまとめられています。

そのため、市街地に不動産を所有する方に届く固定資産税の納税通知書と課税明細書には都市計画税の課税標準額も記されていますが、都市計画税の課税標準額と固定資産税の課税標準額の意味は同じです。

都市計画税は、以下の式で計算します。

都市計画税の計算式
課税標準額×都市計画税の税率=都市計画税

都市計画税は上記の式で計算し、固定資産税と同じく土地と家屋に個別に課せられ、式に含まれる都市計画税の税率は主に0.3%です。

そして、土地の都市計画税を計算する場合における課税標準額は、その土地の固定資産税評価額、またはその土地の固定資産税評価額から軽減措置適用分を差し引いた額となります。

また、家屋の都市計画税を計算する場合における課税標準額は、その家屋の固定資産税評価額です。

ご紹介した内容が、固定資産税の課税標準額をお調べになる皆様に役立てば幸いです。失礼いたします。

記事公開日:2021年8月

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