建物の固定資産税が軽減される制度をパパっと解説

建物の固定資産税が軽減される制度

高くて困るのが固定資産税ですが、いくつかの軽減措置が用意されています。

新築や既にお住まいになられている住宅の建物にかかる固定資産税が軽減される制度をご紹介しましょう。

目次

1. 新築住宅

一定の条件を満たしつつ新築の住宅を取得すれば、3年などにわたり建物の120㎡(約36.5坪)までの部分にかかる固定資産税が2分の1に軽減されます。

120㎡までの部分にかかる固定資産税とは、その建物の床面積の120㎡以下の部分にかかる固定資産税であり、軽減される部分を図解でご説明すると以下のとおりです。

固定資産税が軽減される120㎡までの部分とは?

新築の住宅の建物にかかる固定資産税が軽減される制度の正式名は「新築された住宅に対する固定資産税の減額」であり、同軽減制度は一戸建て、マンションを問わず適用され、満たすべき条件は以下のとおりとなっています。

  • 令和4年3月31日までに新築された住宅を取得した
  • 一戸建ての場合は、床面積が50㎡以上280㎡以下の新築を取得した
  • マンションの場合は、一戸部分の床面積と「共用部分をそのマンションの戸数などで割った面積」の合計が50㎡以上280㎡以下の新築を取得した
  • 店舗併用住宅の場合は、居住部分の床面積が50㎡以上280㎡以下の新築を取得した

上記の条件を満たせば「新築された住宅に対する固定資産税の減額」が適用され、一定期間にわたり建物にかかる固定資産税が軽減されます。

固定資産税が軽減される期間は木造であれば3年、鉄筋鉄骨コンクリート造のマンションであれば5年、長期優良住宅であれば7年などであり詳細は以下のとおりです。

固定資産税が軽減される期間

  • 1. 一般的な住宅…3年
  • 2. 3階建以上で耐火・準耐火性能を有する住宅…5年
  • 3. 長期優良住宅に認定された住宅…7年

以上が「新築された住宅に対する固定資産税の減額」が適用されることにより建物にかかる固定資産税が2分の1に軽減される期間です。

一般的な木造住宅は1に該当し、固定資産税が軽減される期間は3年です。

3階建以上の鉄筋鉄骨コンクリート造のマンションは2に該当し、固定資産税の軽減期間は5年となっています。

なお、一般的な木造住宅や3階建以上の鉄筋鉄骨コンクリート造のマンションを取得した場合は、一部例外を除き申告をせずとも固定資産税が軽減されます。

一方、木造住宅でありながら3階建以上で準耐火性能を有する建物を取得した場合や、長期優良住宅を取得した場合は、申告をすることにより固定資産税の軽減期間が5年や7年に延長されるため注意してください。

申告は、取得した建物が所在する市町村によって異なるものの概ねその建物を取得した年の翌年の1月31日までが期限となっています。

申告期限の詳細は、取得した建物が所在する市町村のホームページ内に設けられた検索窓に「固定資産税 新築 軽減」などと入力しつつ検索することによりお調べいただけます。

ちなみに、東京都における新築住宅の建物にかかる固定資産税が軽減されることの詳細は「東京都主税局|新築住宅の減額は」にて、大阪市の詳細は「大阪市|新築住宅にかかる固定資産税の減額措置について」にて確認することが可能です。

また、固定資産税をパパッと解説では、新築のマンションの固定資産税が軽減される条件をわかりやすく解説するコンテンツも公開しています。

新築のマンションの購入をご予定になりつつ固定資産税が軽減される条件をお調べの方がいらっしゃいましたら、ぜひご覧ください。

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2. 現在お住まいの住宅

現在お住まいになられている住宅や中古住宅の建物にかかる固定資産税は、一定の条件を満たすリフォームを行うことにより極僅かですが軽減されます。

ここから、既にお住まいの住宅や中古物件の建物にかかる固定資産税が軽減されるリフォームをご紹介しましょう。

なお、固定資産税をパパッと解説では、中古住宅の固定資産税が軽減されるリフォームの詳細をご紹介するコンテンツを公開中です。

中古住宅に関する固定資産税が軽減される制度をお探しの方がいらっしゃいましたら、ぜひご覧ください。

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中古住宅の固定資産税が軽減される制度はある?

耐震リフォーム

昭和57年1月1日以前に新築された住宅の建物に耐震リフォームを実施すれば、その床面積の120㎡(約36.5坪)までの部分にかかる固定資産税が2分の1に軽減されます。

軽減されるのは耐震リフォームを実施した翌年の固定資産税であり、50万円を超える費用をかけつつ現行の耐震基準を満たすためのリフォームを令和4年3月31日までに実施した場合に限り減税されるため注意してください。

固定資産税が軽減される耐震リフォームの詳細は、その建物が所在する地域の市町村のホームページ内に設置されている検索窓に「固定資産税 軽減 耐震リフォーム」などと入力しつつ検索することによりご確認いただけます。

バリアフリーリフォーム

65歳以上の方や要介護認定を受けている方、障がいのある方などがお住まいになられている住宅の建物に浴室やトイレを改良するなどのバリアフリーリフォームを実施すれば、その床面積の100㎡(約30坪)までの部分にかかる固定資産税が2分の1に軽減されます。

軽減されるのはバリアフリーリフォームを実施した翌年の固定資産税であり、50万円を超える費用をかけつつ令和4年3月31日までにリフォームを完了させ、工事完了後3か月以内に市町村役場へ申告をすることにより減税されるため注意してください。

固定資産税が軽減されるバリアフリーリフォームの詳細は、その建物が所在する市町村の公式サイト内に設けられた検索窓に「固定資産税 軽減 バリアフリーリフォーム」などと入力しつつ検索することによりご確認いただけます。

省エネリフォーム

平成20年1月1日以前に新築された住宅の建物の窓を断熱窓に交換するなどの省エネリフォームを実施すれば、その床面積の120㎡までの部分にかかる固定資産税が3分の1に軽減されます。

軽減されるのは省エネリフォームを実施した翌年の固定資産税のみであり、50万円を超える費用をかけつつ令和4年3月31日までにリフォームを完了する必要があるためご注意ください。

固定資産税が軽減される省エネリフォームの詳細は、その建物が所在する地域を管轄する市町村役場のホームページ内に設けられた検索窓に「固定資産税 軽減 省エネリフォーム」などと入力しつつ検索することによりお調べいただけます。

長期優良住宅化リフォーム

この記事の「耐震リフォーム」や「省エネリフォーム」でご紹介したリフォームを実施し、なおかつ床下の防湿性を高めるなどの住宅の寿命を延ばす長期優良住宅化リフォームを実施すれば、その床面積の120㎡までの部分にかかる固定資産税が3分の2に軽減されます。

軽減されるのは省エネリフォームを実施した翌年の固定資産税であり、50万円を超える費用をかけつつ令和4年3月31日までにリフォームを完了させることにより減額されるため注意してください。

固定資産税が軽減される長期優良住宅化リフォームの詳細は、その建物が所在する地域を管轄する市町村の公式サイト内に設けられた検索窓に「固定資産税 軽減 長期優良住宅化リフォーム」などと入力しつつ検索することにより確認することが可能です。

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まとめ - 住宅用地の軽減もある

建物の固定資産税が軽減される制度をご紹介しました。

新築住宅は、床面積が50㎡以上280㎡以下の建物を取得することにより固定資産税が一定期間にわたり軽減されます。

既に所有する住宅や中古住宅の建物は、一定の条件を満たす耐震リフォーム、バリアフリーリフォーム、省エネリフォーム、長期優良住宅化リフォームを実施することにより、リフォームを実施した翌年の固定資産税が2分の1などに軽減されます。

建物にかかる固定資産税が軽減される制度をお探しの方がいらっしゃいましたら、ぜひご参考になさってください。

なお、この記事では新築や現在お住まいになられている住宅の建物、中古住宅の建物にかかる固定資産税が軽減される制度をご紹介しましたが、住宅が建つ土地には「住宅用地に対する固定資産税の課税標準の特例」が適用されます。

「住宅用地に対する固定資産税の課税標準の特例」とは、住宅が建つ土地にかかる固定資産税が6分の1や3分の1に軽減される制度です。

この記事の「1. 新築住宅」にてご紹介した「新築された住宅に対する固定資産税の減額」の適用期間は3年などですが、「住宅用地に対する固定資産税の課税標準の特例」には期限がなく、特に申告をせずとも住宅が建つ土地を所有する限り適用されます。

ご紹介した内容が、建物にかかる固定資産税が軽減される制度をお探しになる皆様に役立てば幸いです。失礼いたします。

記事公開日:2021年5月

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