固定資産税の負担水準とは?

固定資産税の負担水準とは?

固定資産税の負担水準とは、その土地の前年度の課税標準額が、今年度の固定資産税評価額のどの程度の割合であったかをパーセントで示した数値です。

難解でわかりにくい固定資産税の負担水準を簡単コース難しいコースに分けてご説明しましょう。

目次

1. 簡単に解説

まずは、固定資産税の負担水準を簡単コースでご説明しましょう。

土地を所有すると、その土地を所有する限り毎年固定資産税が課せられます。

固定資産税とは1月1日の時点で不動産を所有する方に課せられる税金であり、土地の固定資産税は以下の式で計算しつつ税額が決定されます。

土地の固定資産税の計算式(簡単コース)
課税標準額×1.4%=固定資産税額

以上が土地の固定資産税を計算する式であり、土地を所有すると毎年固定資産税が課せられることとなり、毎年上記の式で計算しつつ税額が決定されます。

式には課税標準額という言葉が含まれますが、課税標準額とは主にその土地の固定資産税評価額です。

固定資産税評価額とは、その土地の固定資産税額を計算するために市町村が評価したその土地の価格であり、その周辺の地価を参考に設定されます。

また、土地の固定資産税評価額は3年に1度見直されます。

たとえば、その土地の近くに複数のデパートが完成するなどして地価が上がれば、その土地の固定資産税評価額も見直されつつ上がるといった具合です。

反対に、その土地の周辺に好ましくない施設が完成するなどして地価が下がれば、その土地の固定資産税評価額も見直されつつ下がります。

その土地の固定資産税評価額が見直されれば、その土地の固定資産税を計算する式に含まれる課税標準額も変わります。

つまり、土地の固定資産税を計算する式に含まれる課税標準額は、その時の地価に応じて定期的に変動するというわけです。

土地の固定資産税を計算する基となる課税標準額は地価に応じて変動する

そして、固定資産税の負担水準とは、その土地の前年度の課税標準額が、その土地の今年度の課税標準額と比べてどの程度の割合であったかをパーセントで示した数値です。

負担水準の計算方法を簡単にご紹介すると以下のとおりです。

負担水準の計算式(簡単コース)
その土地の前年度の課税標準額÷その土地の今年度の課税標準額×100=負担水準(%)

計算例を挙げると、その土地の前年度の課税標準額が1,000万円であったものの、地価が上昇しつつ今年度の課税標準額が1,100万円に上がった場合は「1,000万円÷1,100万円×100=90%」と計算し、負担水準は90%となります。

その土地の前年度の課税標準額が1,000万円であったものの、地価が下降しつつ今年度の課税標準額が900万円に下がれば「1,000万円÷900万円×100=111%」と計算し、負担水準は111%です。

負担水準は、その土地の地価が上昇しつつ固定資産税評価額が上がり、それに伴い課税標準額が前年より高くなれば100%未満となります。

反対に、その土地の地価が下降しつつ固定資産税評価額が下がり、それに伴い課税標準額が前年より低くなれば100%を超えることとなります。

固定資産税の負担水準とは土地の今年度の課税標準額に対する前年度の課税標準額の割合

以上が固定資産税の負担水準の意味であり、固定資産税の負担水準とは、その土地の前年度の課税標準額が、その土地の今年度の課税標準額と比べてどの程度の割合であったかをパーセントで示した数値です。

つづいて、もう少し詳しく固定資産税の負担水準をご説明しましょう。

固定資産税の負担水準を詳しくお知りになりたい方がいらっしゃいましたら、是非ご覧ください。

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2. 詳しく解説

つづいて、固定資産税の負担水準を難しいコースでご説明しましょう。

この記事の「1. 簡単に解説」より詳しい解説であるものの、内容が難しいためご了承ください。

さて、土地の固定資産税は、以下の式で計算しつつ税額が決定されます。

土地の固定資産税の計算式(難しいコース)
課税標準額×固定資産税の税率(原則として1.4%)=固定資産税額

式に含まれる課税標準額は、その土地が更地である場合と住宅が建つ場合によって異なり、以下のとおりです。

更地の課税標準額
更地の課税標準額は、その土地の固定資産税評価額です。
住宅が建つ土地の課税標準額
住宅が建つ土地の課税標準額は、その土地の固定資産税評価額の6分の1などです。

以上が、土地の固定資産税を計算する式に含まれる課税標準額の意味です。

そして、この記事の「1. 簡単に解説」にてご紹介したとおり、その土地の固定資産税評価額は3年に1度見直されますが、固定資産税評価額が上がれば課税標準額も上がることとなります。

課税標準額が上がれば、課税標準額に税率を乗算しつつ税額が決定される固定資産税も上がります。

固定資産税評価額が極僅かに上昇したのであれば土地の所有者の負担は微々たるものですが、近くに駅ができるなどして地価が大きく上昇し、それに伴い固定資産税評価額も大きく上昇した場合は納税が大変です。

そのため、土地の固定資産税には、その土地の固定資産税評価額が著しく上昇した場合に税額の上昇を調整する措置が設けられています。

これを固定資産税の調整措置などと呼び、この際に用いられるのが負担水準です。

負担水準とは、その土地の前年度の課税標準額が、その土地の今年度の固定資産税評価額と比べて、どの程度の割合であるかをパーセントで示した数値であり、以下のように計算します。

負担水準の計算式(難しいコース)
その土地の前年度の課税標準額÷その土地の今年度の価格など×100=負担水準(%)

式には「その土地の今年度の価格など」という言葉が含まれますが、その土地が更地である場合と住宅が建つ場合によって意味が異なり、以下のとおりです。

更地の場合
更地の今年度の価格などは、その土地の固定資産税評価額です。
住宅が建つ土地の場合
住宅が建つ土地の今年度の価格などは、その土地の固定資産税評価額の6分の1などです。

たとえば、前年度の課税標準額が1,000万円であったものの、地価が上昇しつつ今年度の固定資産税評価額が1,100万円に上がった更地があったとしましょう。

その場合は「1,000万円÷1,100万円×100=90%」と計算し、負担水準は90%です。

また、前年度の課税標準額が1,000万円であったものの、地価が下降しつつ今年度の固定資産税評価額が900万円に下がった更地があったとしましょう。

その場合は「1,000万円÷900万円×100=111%」と計算し、負担水準は111%です。

負担水準は今年度の価格が前年度の課税標準額より高くなれば100%未満となり、今年度の価格が昨年度の課税標準額より低くなれば100%を超えることとなります。

固定資産税の負担水準の割合を図解でわかりやすく解説すると以下のとおりです。

負担水準は地価が上昇すれば100%未満となり、地価が下降すれば100%を超える

住宅が建つ土地の負担水準が100%未満の場合は以下のように今年度の課税標準額が計算され、緩やかに固定資産税が上がることとなり、土地の所有者の負担が軽減されます。

住宅が建つ土地の負担水準が100%未満の場合における今年度の課税標準額の計算式
前年度の課税標準額+(その土地の今年度の価格など×5%)=今年度の課税標準額(計算式の答えがその土地の今年度の価格などを超える場合は、その土地の今年度の価格などが答えとなる)

固定資産税の負担水準とは、その土地の前年度の課税標準額が、その土地の今年度の固定資産税評価額と比べてどの程度の割合であるかをパーセントで示した数値です。

固定資産税の負担水準は、地価が急激に上昇することにより固定資産税が大幅に上昇することを緩和するために活用されます。

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まとめ - 要するに負担水準とは、土地の固定資産税が上がるか下がるか示した数値

固定資産税の負担水準を簡単コースと難しいコースに分けてわかりやすく解説しました。

固定資産税の負担水準を簡単にご説明すると、その土地の前年度の課税標準額が、今年度の課税標準額の何パーセントであるか示した数値です。

固定資産税の負担水準を難しくご説明すると、その土地の前年度の課税標準額が、今年度の固定資産税評価額の何パーセントであるか示した数値となります。

そして、負担水準は、土地の固定資産税が急激に上昇することを抑える負担調整措置を適用する際の指標として役立てられます。

簡単コースも難しいコースも難解ですが、要するに以下のようにお考えください。

固定資産税の負担水準とは、今年の土地の固定資産税が昨年よりどれくらい高くなるかを示した数値であり、100%未満であれば税額が高くなり、100%を超える場合は税額は下がる、または据え置きになる

上記の説明は乱暴ですが、固定資産税の負担水準の詳細は「東京主税局|負担水準の均衡化」または「東京都主税局|固定資産税 (土地) の負担調整制度」にて確認することが可能です。

ご紹介した内容が、固定資産税の負担水準をお調べになる皆様に役立てば幸いです。失礼いたします。

記事公開日:2021年7月

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