小規模住宅用地は何坪?計算する方法を解説

小規模住宅用地は何坪?計算する方法を解説

小規模住宅用地と聞くと何坪か気になりますが、小規模住宅用地に坪数の概念はなく、その土地に存在する家屋の状況によって面積が異なります。

小規模住宅用地が何坪かお調べの方へ向けて、小規模住宅用地の面積を計算する方法をイラスト付きでご紹介しましょう。

目次

1. 住宅用地の範囲を計算する方法

まずは、小規模住宅用地の概念をご説明しましょう。

小規模住宅用地は、住宅用地に含まれます。

住宅用地とは、住宅が建つ土地にかかる固定資産税が減額される「住宅用地の特例」が適用される土地です。

住宅用地の特例では住宅が建つ土地の一定の範囲を住宅用地とし、住宅用地の一定の範囲を小規模住宅用地に、それを超える範囲を一般住宅用地に区分します。

そして、土地に占める住宅用地の面積は、その土地に存在する家屋の状況によって異なります。

また、住宅用地に占める小規模住宅用地の面積は、住宅用地の面積によって違います。

そのため、土地に占める小規模住宅用地が何坪であるか把握するためには、まずはその土地に占める住宅用地の範囲を計算しなくてはなりません。

小規模住宅用地が何坪か計算する方法

その土地に占める住宅用地の範囲を計算する方法は、その土地に存在する家屋が専用住宅であるか、併用住宅であるかによって異なります。

専用住宅とは住居のみで構成された家屋であり、一般的な一戸建てやマンションなどです。

これに対して併用住宅とは、床面積の4分の1以上が居住部分、それ以外は店舗や事務所などである複合された家屋を指します。

専用住宅と併用住宅とは

ここから、専用住宅と併用住宅が存在する土地に占める、住宅用地の範囲を計算する方法をご紹介しましょう。

専用住宅

専用住宅が存在する土地に占める住宅用地の範囲は、その専用住宅の総床面積の10倍までです。

たとえば、1,000㎡(約300坪)の土地に総床面積が50㎡の専用住宅が存在する場合は、1,000㎡のうちの500㎡(約151坪)までが住宅用地です。

また、その土地に存在する専用住宅の総床面積の10倍がその土地の面積を超える場合は、その土地は全ての部分が住宅用地となります。

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併用住宅

併用住宅が存在する土地に占める住宅用地の範囲は、その土地の面積にを乗算した範囲です。

乗算する率は、その土地に存在する併用住宅の種類と、併用住宅に占める居住部分の割合によって異なり以下のとおりとなっています。

併用住宅が存在する土地に占める住宅用地を計算する方法

たとえば、1,000㎡(約300坪)の土地に総床面積が500㎡(約151坪)、総床面積に占める居住部分の割合が2分の1以上4分の3未満である5階建ての耐火建築物が存在するとしましょう。

その場合は「1,000㎡×0.75=750㎡」と計算し、その土地に占める住宅用地の範囲は750㎡(約227坪)です。

また、300㎡(約90坪)の土地に総床面積が100㎡(約30坪)、総床面積に占める居住部分の割合が4分の1以上2分の1未満である2階建ての併用住宅が存在するとしましょう。

その場合は「300㎡×0.5=150㎡」と計算し、その土地に占める住宅用地の範囲は150㎡(約45坪)となります。

ただし、その土地の面積が、その土地に存在する併用住宅の総床面積の10倍を超える場合は、併用住宅の総床面積の10倍に率を乗算した範囲が住宅用地となるため注意してください。

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2. 小規模住宅用地を計算する方法

その土地に占める住宅用地の面積が計算できれば、つぎは住宅用地に占める小規模住宅用地の面積を計算します。

住宅用地に占める小規模住宅用地の範囲は、その住宅用地に存在する家屋の戸数に200㎡を乗算した面積です。

たとえば、住宅用地に存在する家屋が一戸建てであり、戸数が一の場合は、その住宅用地に占める小規模住宅用地の範囲は200㎡(約60坪)となります。

また、住宅用地に存在する家屋がマンションなどの共同住宅であり、複数の戸がある場合は、その戸数に200㎡を乗算した部分までが小規模住宅用地です。

具体的には、住宅用地に10戸のマンションが存在する場合は「200㎡×10=2,000㎡」と計算し、その住宅用地は2,000㎡(約606坪)までの部分が小規模住宅用地となります。

小規模住宅用地の面積が住宅用地の面積を超える場合は、住宅用地の全ての部分が小規模住宅用地です。

小規模住宅用地を計算する方法

これで、小規模住宅用地の面積が計算できました。

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まとめ - 小規模住宅用地の計算方法は東京主税局などで確認できる

小規模住宅用地の面積を計算する方法を図解でご説明しました。

小規模住宅用地は何坪などの概念はなく、小規模住宅用地の面積はその小規模住宅用地が含まれる住宅用地の面積によって異なります。

そして、住宅用地の面積はその土地に存在する家屋の状況によって異なるため、小規模住宅用地の面積を知るためには、その小規模住宅用地が含まれる住宅用地の面積を計算しなくてはなりません。

小規模住宅用地が何坪かお調べの方がいらっしゃいましたら、ぜひご参考になさってください。

なお、住宅用地の定義や、住宅用地に占める小規模住宅用地の面積を計算する正確な方法は「東京主税局|住宅用地及びその特例措置について」などにて確認することが可能です。

ご紹介した内容が、小規模住宅用地をお調べの皆様に役立てば幸いです。失礼いたします。

記事公開日:2021年7月

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