固定資産税と都市計画税の違いをパパッと解説

固定資産税と都市計画税の違いをパパッと解説

固定資産税とは、不動産の所有者に課せられる税金です。

これに対して都市計画税とは、主に市街地に不動産を所有する方に課せられる税金となっています。

固定資産税と都市計画税の違いをわかりやすく解説し、それぞれの税収や使われ方を総務省の資料からご紹介しましょう。

目次

1. 固定資産税と都市計画税の違い

それでは、固定資産税と都市計画税の違いをご紹介しましょう。

固定資産税とは、土地や建物などの不動産を所有する方に課せられる税金であり、市街地や郊外を問わず日本中のどの場所に不動産を所有しても課せられます。

一方、都市計画税は主に市街地に不動産を所有する方に課せられる税金であり、郊外に不動産を所有する方には課せられません。

これが固定資産税と都市計画税の大きな違いです。

固定資産税と都市計画税の違い

また、固定資産税と都市計画税はどちらもその不動産が所在する市町村に納めますが、税金を集めた市町村の使い道も違います。

固定資産税は、福祉や教育、行政サービスなど幅広い用途に使用される普通税であり、市町村の主要な税収となる基幹税です。

これに対して都市計画税は、新たな道路を敷くなど、都市計画法という法律に則って都道府県が制定した都市計画を実現するための事業の費用に充てられる目的税となっています。

そして、総務省が公開する資料によれば、平成30年度における固定資産税が課せられる対象となる土地は1億8,023万筆、建物は5,861万棟であり、税収は8兆9,958億円です。

同じく総務省が公開する資料によれば、平成30年度における都市計画税が課せられる対象となる日本全国の土地は4,231万筆、建物は3,020万棟であり、税収は1兆2,914億円となっています。

このように固定資産税と都市計画税は、課税対象となる土地や建物の数、市町村の税収、使い道なども違います。

総務省が公開する固定資産税の資料 固定資産税の税収

出典:総務省:地方税の概要

総務省が公開する都市計画税の資料 都市計画税の税収

出典:総務省:地方税の概要

なお、固定資産税は場所を問わず不動産を所有する方に、都市計画税は主に市街地に不動産を所有する方に課せられますが、市街地に不動産を所有する場合は、固定資産税と都市計画税の両方が課せられます。

つまり、市街地に不動産を所有する場合は、それだけ多くの税金を支払わなければならないというわけです。

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2. 固定資産税と都市計画税の税率の違い

固定資産税は場所を問わず不動産を所有する方に課せられる普通税であり、都市計画税は市街地に不動産を所有する方に課せられる目的税です。

以上が固定資産税と都市計画税の主な違いですが、その税率にも違いがあります。

固定資産税の税率は主に1.4%であり、都市計画税の税率は主に0.3%です。

そして、固定資産税と都市計画税は、以下のように計算しつつ税額が決定されます。

固定資産税の計算式
課税標準×税率(主に1.4%)=固定資産税

都市計画税の計算式
課税標準×税率(主に0.3%)=都市計画税

どちらにも課税標準という言葉が含まれますが、固定資産税や都市計画税の計算式に含まれる課税標準とは主にその不動産の固定資産税評価額です。

固定資産税評価額とは、固定資産税額を計算するために市町村が評価したその不動産の価額であり、固定資産税評価額は売買価格や実勢価格より低くなるのが通例となっています。

例を挙げると、土地の固定資産税評価額は売買価格の70%程度などであり、新築の固定資産税評価額はその建築費の60%程度などです。

ここから、売買価格が2,000万円である更地の固定資産税と都市計画税を試算してみましょう。

更地の固定資産税評価額は売買価格の70%程度などであるため「2,000万円×70%=1,400万円」と計算し、その固定資産税評価額は1,400万円などとなります。

よって、以下のように固定資産税と都市計画税を計算します。

固定資産税の計算例
課税標準(1,400万円)×1.4%=196,000円

都市計画税の計算例
課税標準(1,400万円)×0.3%=42,000円

以上が売買価格が2,000万円である更地の固定資産税と都市計画税の試算結果です。

高額ですが、市街地に更地を所有する場合は、固定資産税と都市計画税の両方を納付しなくてはなりません。

なお、先に固定資産税や都市計画税を計算する式に含まれる課税標準とは主に固定資産税評価額であるとご紹介しましたが、課税標準が必ず固定資産税評価額になるとは限らないため注意してください。

状況によっては、課税標準が固定資産税評価額より大幅に低くなることもあります。

課税標準は必ず固定資産税評価額ではない

たとえば、住宅が建つ土地などがそれに該当し、住宅が建つ土地には住宅用地の特例という固定資産税や都市計画税が減額される特例が適用され、その場合の課税標準は固定資産税評価額の6分の1や3分の1などになります。

ちなみに、私が運営するもう一つのサイト「誰でもわかる不動産売買」では、都市計画税の計算方法をわかりやすく解説するコンテンツを公開中です。

都市計画税の計算方法をより詳しくお調べになりたい方がいらっしゃいましたら、ぜひご覧ください。

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まとめ - 納期に違いはない

固定資産税と都市計画税の違いをご紹介しました。

固定資産税は場所を問わず不動産を所有する方に課せられ、福祉や教育、行政サービスの充実など幅広い用途に使用される普通税です。

これに対して、都市計画税は市街地に不動産を所有する方のみに課せられ、道路の整備事業などに使用される目的税となっています。

固定資産税と都市計画税の違いを表でまとめると以下のとおりです。

固定資産税と都市計画税の違い
固定資産税 都市計画税
課税対象 市街地、郊外を問わず不動産を所有する方 市街地に不動産を所有する方
使いみち・用途 福祉や教育、行政サービスの充実など 新たな道路を敷くなどの都市整備事業
税率 主に1.4% 主に0.3%
平成30年度の全国の課税対象数 土地は1億8,023万筆、建物は5,861万棟 土地は4,231万筆、建物は3,020万棟
平成30年度の全国の税収 8兆9,958億円 1兆2,914億円

固定資産税と都市計画税の違いをお調べの方がいらっしゃいましたら、ぜひご参考になさってください。

なお、固定資産税と都市計画税には様々な違いがありますが、納期と納付書は同じです。

固定資産税も都市計画税も1月1日の時点で不動産を所有する方に課せられ、その1月1日が属する年の4月ごろに納税通知書と納付書が届き、一括、または4回に分納します。

一括で支払う場合の納期は納付書が届いた月の月末、分納する場合の納期は第1期が4~6月末日など、第2期が7~9月末日など、第3期が12月末日など、第4期が翌年の2月の末日などであり、固定資産税と都市計画税の納付書は1通にまとめられているため原則として個別に納付することなどはできません。

固定資産税と都市計画税は納期と納付書は同じ

ご紹介した内容が、固定資産税と都市計画税の違いをお調べになる皆様に役立てば幸いです。失礼いたします。

記事公開日:2021年7月

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