標準宅地の調べ方

標準宅地の調べ方

標準宅地の場所と価格は、一般財団法人資産評価システム研究センターが運営するサイト「全国地価マップ」にて調査できます。

標準宅地の場所と価格の調べ方をパパっと簡単にご紹介しましょう。

なお、ご紹介するのはパソコンで全国地価マップを利用しつつ標準宅地の場所と価格を調べる方法であり、スマートフォンには該当しないため留意してください。

全国地価マップはスマートフォンでも利用できますが、ご紹介するのは、パソコンでの標準宅地の場所と価格の調べ方となっています。

目次

1. 全国地価マップでの標準宅地と場所の調べ方

まずは、全国地価マップをご覧ください。

私がこの記事を作成する2021年11月現在、全国地価マップを表示すると以下のような緑を基調としたページが表示され、ページの中央に「固定資産税路線価等」「相続税路線価等」「地価公示・地価調査」という3つの項目が並んでいます。

全国地価マップのトップページのイメージ

3つの項目のうちの「固定資産税路線価等」が、日本全国各地の標準宅地の場所と価格が記された路線価図へのリンクです。

「固定資産税路線価等」をクリックすると、「全国地価マップご利用にあたって」という全国地価マップを利用する際の注意点と、「同意する」というボタンが記されたページが表示されます。

内容をよくお読みになり、納得すれば「同意する」のボタンをクリックしてください。

同意するをクリックすれば、以下のような日本地図が表示されるため、標準宅地の場所と価格を調べたい都道府県をクリックしてください。

日本地図から標準宅地の場所と価格を調べたい都道府県をクリックする

上記のような日本地図から、標準宅地の場所と価格を調べたい都道府県をクリックすれば、以下のようにその都道府県の市町村が記された地図が表示されます。

地図からから標準宅地の場所と価格を調べたい市町村をクリックする

表示された市町村の地図から、標準宅地の場所と価格を調べたい市町村をクリックしてください。

標準宅地の場所と価格を調べたい市町村をクリックすれば、以下のような赤や青の矢印が入った道路と、赤い丸と赤い数字が記された地図が表示されます。

地図に記されている赤い丸で囲まれた場所が標準宅地であり、赤い丸のそばに記されている6ケタや7ケタ、場合よっては8ケタの赤い数字が1円単位で記されたその標準宅地の価格です。

標準宅地の場所と価格が記された固定資産税路線価図のイメージ

以上が標準宅地の場所と価格の調べ方であり、全国地価マップを利用すれば、日本全国各地の標準宅地の場所や価格を簡単に調べることができます。

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2. 標準宅地のマメ知識

日本全国各地の標準宅地の場所や価格の調べ方は、全国地価マップで公開されている固定資産税路線価の路線価図を見ることです。

ここから、標準宅地に関するマメ知識をご紹介しましょう。

標準宅地の数はいくつ?

総務省が公開する資料「固定資産税等について」の33ページ「土地評価の仕組み(宅地の例)」によれば、平成29年1月1日の時点において、全国各地の市町村には430,310の標準宅地があるとのことです。

総務省:固定資産税等について

標準宅地の数は430,310

出典:総務省

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標準宅地の適正な時価は公示地価の7割程度

土地の固定資産税は、市町村が評価した「その土地の適正な時価」を基に計算されます。

そして、市町村が各土地の適正な時価を評価する際は、「市町村が評価した標準宅地の1平方メートルあたりの適正な時価」を基準として評価します。

つまり、標準宅地とは、各土地の適正な時価を評価する際の基準となる宅地というわけですが、市町村が標準宅地の1平方メートルあたりの適正な時価を評価する際は、最寄りの標準地の公示地価を参考に、その70%程度などと評価します。

公示地価とは、毎年3月ごろに国土交通省が公表する日本全国各地に点在する約2万6千ヵ所の土地の1平方メートルあたりの正常な価格であり、公示地価が公表される地点を標準地と呼びます。

たとえば、最寄りの標準地の公示地価が10万円である標準宅地であれば、1平方メートルあたりの適正な時価を7万円程度と評価するといった具合です。

市町村によって標準宅地の適正な時価を評価する方法が異なれば、市町村によって標準宅地の価格にばらつきが発生し、土地の所有者に固定資産税が公平に課税されません。

よって、市町村が標準宅地の適正な時価を評価する際は、国土交通省が公表する公示地価を参考に、その70%程度と評価します。

そうすれば、市町村によって土地の固定資産税が高くなったり安くなったりすることがありません。

ちなみに、全国地価マップでは標準宅地の場所と価格を調べることができますが、全国各地の標準地の公示地価も調べることが可能です。

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最も評価額が高い標準宅地を基準宅地と呼ぶ

標準宅地とは、市町村が各土地の適正な時価を評価する際の基準となる宅地ですが、各市町村が最も1平方メートルあたりの適正な時価が高いと評価した標準宅地を基準宅地と呼びます。

基準宅地の定義は、総務省の告示「固定資産評価基準」の「第1章 土地」の「第3節 宅地」「三 評点一点あたりの価額の決定及び提示平均価額の算定」「2 指定市の提示平均価額の算定」などに記され、わかりやすく簡単にご紹介すると以下のとおりです。

固定資産評価基準における基準宅地の定義
市町村の長は、適正な時価が最高である標準宅地を基準宅地として選定するものとする

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まとめ - 東京都などでは標準宅地がわかる路線価図を公開中

標準宅地の場所と価格の調べ方をご紹介しました。

日本全国各地の標準宅地の場所と価格は、一般財団法人資産評価システム研究センターが運営するサイト「全国地価マップ」にて公開中である固定資産税路線価の路線価図で確認できます。

なお、東京都では、固定資産税路線価の路線価図を「東京都主税局|路線価公開」にて公開中であり、路線価図には丸で囲まれた「標」というマークが入っています。

そのマークは、標準宅地を意味します。

東京都の標準宅地の場所と価格をお調べの方がいらっしゃいましたら、東京都が公開する固定資産税路線価の路線価図をご覧ください。

また、大阪市は公式サイト内のページ「固定資産税路線価図及び標準宅地一覧表」にて標準宅地の場所と価格を公表し、「マップナビおおさか」にて公開する固定資産税路線価の路線価図には標準宅地の場所と価格が記されています。

大阪市の標準宅地の場所と価格をお調べの方がいらっしゃいましたら、大阪市のホームページをご活用ください。

ご紹介した内容が、標準宅地の場所と価格の調べ方をお探しになる皆様に役立てば幸いです。失礼いたします。

記事公開日:2021年11月

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