中古マンションの固定資産税で知らなかったこと5選

中古マンションの固定資産税で知らなかったこと5選

「中古マンションは築年数が古いから、固定資産税も安いはず」

そう思って購入したものの、実際の固定資産税が予想より高く、驚く方もいます。

中古マンションの固定資産税には、意外と知られていない「盲点」があります。

たとえば、建物が古くなっても固定資産税が下がらなかったり、築浅の中古マンションを購入したあとに建物分の固定資産税が大きく上がったりすることがあります。

さらに、マンションの戸数や建物のグレード、立地条件が固定資産税に影響する場合もあります。

そこで、今回の「固定資産税をパパっと解説」では、中古マンションの固定資産税で「知らなかった」と後悔しやすい5つの盲点を、わかりやすく解説します。

この記事を読むとわかること
  • 築年数が古くなっても、建物の固定資産税が下がらない理由
  • 築古マンションでも固定資産税が高くなるケース
  • マンションの戸数が1戸あたりの固定資産税に与える影響
  • 築浅の中古マンションを購入したあと、建物分の固定資産税が大きく上がる仕組み
  • リフォームで固定資産税が安くなる制度と利用する際の注意点

これから中古マンションを購入する方は、物件選びや購入後の税負担を考える際の参考にしてください。

すでに中古マンションを所有している方は、現在の固定資産税を確認するきっかけや、リフォームによる減額制度を活用するための参考としてお役立てください。

目次

建物の固定資産税は毎年下がるとは限らない

建物の固定資産税は毎年下がるとは限らない

「マンションは古くなるほど、固定資産税も毎年少しずつ安くなる」と思っている方は多いかもしれません。

しかし、実際には建物が古くなっても、固定資産税があまり下がらないことがあります。

ここでは、その理由をわかりやすく解説します。

固定資産税は「時価」をもとに計算される

固定資産税は、マンションや土地の時価(その時点での適正な取引価格)をもとに税額が決まる仕組みです。固定資産税評価額とは、市区町村が評価した建物や土地の時価をいいます。

イメージすると、次のようになります。

  • 時価が高いマンション → 固定資産税も高くなる
  • 時価が低いマンション → 固定資産税も安くなる

ここまでは、多くの方が想像するとおりです。

では、この「時価」はどのように決まるのでしょうか。

建物の時価は「今建て直した場合の費用」をもとに決まる

建物の時価は、その建物と同じものを今建て直したらいくらかかるかという費用をもとに算出されます。

建物は築年数が経つほど劣化するため、通常であれば建物の時価も少しずつ下がります。

そのため、多くの方がイメージする「古くなれば固定資産税も下がる」という考え方は、この仕組みに基づいています。

ところが、建築費が上がると事情が変わる

近年は、建築資材の価格や職人の人件費が上昇し、建物を建て直すための費用そのものが高くなっています。

建物の時価は建て直し費用をもとに算出されるため、建築費が上昇すると、築年数による価値の下落分が打ち消されることがあります。

その結果、建物が古くなっているにもかかわらず、建物の時価があまり下がらなかったり、ほぼ横ばいになったりするケースがあります。

つまり、「築年数が増えたから固定資産税も毎年下がる」とは限らないのです。

築年数が古いマンションを所有している方や、これから中古マンションの購入を検討している方にとっては、意外に感じるポイントかもしれません。

この章のまとめ
項目 内容
固定資産税の計算の基本 対象となる建物や土地の時価をもとに税額が決まる
時価と税額の関係 時価が高いほど税額も高く、時価が低いほど税額も安い
建物の時価の決まり方 今その建物を建て直した場合の費用をもとに算出される
本来の傾向 築年数が経つほど、通常は建物の時価は少しずつ下がる
近年の変化 建築資材や人件費の上昇により、建て直し費用が高くなっている
結果として起きていること 築年数による価値の下落分が打ち消され、固定資産税が下がりにくいケースがある

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築古マンションでも固定資産税が意外と高いことがある

築古マンションでも固定資産税が意外と高いことがある

「築年数が古いマンションなら、固定資産税も安いはず」と思っている方は多いのではないでしょうか。

しかし、築古マンションでも固定資産税があまり安くならないケースは珍しくありません。

その理由は、大きく分けて2つあります。

理由①:建物のグレードが高い

マンションを購入すると、一部の例外を除き、建物と土地の両方を所有することになります。そのため、建物と土地のそれぞれに固定資産税がかかります。

建物の固定資産税は、その建物と同じものを今建て直した場合にかかる費用をもとに計算されます。

この建て直し費用は、築年数だけで決まるわけではありません。

建物のグレード(設備や仕様の水準)が高いほど、建て直し費用も高くなりやすい傾向があります。

たとえば、次のようなマンションは、建て直し費用が高く算定される傾向があります。

  • エレベーターが複数設置されている
  • エントランスホールが広く、高級感のある造りになっている
  • ラウンジや宅配ボックスなどの共用施設が充実している
  • 24時間管理体制など、管理設備が整っている

このようなマンションは、築年数が経過して建物の固定資産税評価額(市区町村が評価した建物や土地の時価)が下がっても、もともとの評価額が高いため、固定資産税も比較的高い水準になりやすい傾向があります。

理由②:立地条件が良い

もうひとつの理由は、マンションが建っている土地の立地条件です。

土地の固定資産税は、その土地の固定資産税評価額(市区町村が評価した建物や土地の時価)をもとに決まります。固定資産税評価額は地価の影響を受けるため、建物が古くなっても土地の評価額は、建物の築年数によって下がることはありません。

そのため、駅前や都心部など地価が高いエリアでは、建物が古くても土地の固定資産税は高いままになりやすい傾向があります。

とくに都心部のマンションでは、建物の築年数よりも立地条件のほうが、固定資産税に大きく影響する場合があります。

「築年数」だけで判断しないことが大切

ここまで解説したように、築古マンションの固定資産税は、築年数だけで決まるわけではありません。

固定資産税に影響する主なポイントは、次の2つです。

  • 建物のグレード
  • 土地の立地条件

これから中古マンションの購入を検討している方は、「築古だから固定資産税も安いはず」と考えるのではなく、建物の設備や立地条件もあわせて確認することをおすすめします。

この章のまとめ
要因 内容 固定資産税への影響
建物のグレード エレベーターの複数設置、広いエントランス、充実した共用施設など 建て直し費用が高くなり、建物の固定資産税が高くなりやすい
立地条件 都心部や駅前など地価が高いエリア 建物が古くても土地の固定資産税が高くなりやすい
結論 築年数だけでは固定資産税は決まらない 建物のグレードと立地条件をあわせて確認することが大切

ちなみに、当サイト「固定資産税をパパっと解説」では、中古マンションなど、不動産の売買価格から固定資産税をシミュレーションできる簡単ツールを公開中です。シミュレーションできるのはあくまで税額の目安ですが、ぜひお試しください。

お役立ちツール
固定資産税をパパっとシミュレーション|売買価格から税額を試算

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戸数が少ないマンション——実は固定資産税の罠がある

戸数が少ないマンション——実は固定資産税の罠がある

分譲マンションの固定資産税は、一戸建てとは計算の仕組みが異なります。

この仕組みを知らずに戸数が少ない中古マンションを購入すると、「思っていたより固定資産税が高い」と感じることがあります。

ここでは、その理由をわかりやすく解説します。

マンションの固定資産税は「全体で計算してから各戸に割り振る」

マンションの固定資産税は、各部屋ごとに計算されるわけではありません。

まず、マンション全体の建物と土地について固定資産税を計算し、その後で各部屋の所有者へ税額を割り振る仕組みになっています(出典・参考:一般財団法人資産評価システム研究センター 令和8年度固定資産税のしおり)。

建物の固定資産税

建物は、一棟全体を対象として固定資産税が計算されます。

その後、建物全体の税額が、各部屋の専有面積(各部屋の広さ)の割合に応じて割り振られます。

土地の固定資産税

土地も同じ考え方です。

マンションの敷地全体に対して固定資産税が計算され、その税額が各部屋の敷地権(マンションの土地を利用する権利)の割合に応じて割り振られます。

戸数が少ないほど、1戸あたりの負担は大きくなる

ここで重要になるのが、マンションの戸数です。

建物全体と土地全体の固定資産税は、最終的に各戸へ割り振られます。

つまり、同じ税額を何戸で分けるかによって、1戸あたりの負担額が変わります。

  • 戸数が少ないマンション → 1戸あたりの負担が大きくなりやすい
  • 戸数が多いマンション → 1戸あたりの負担が小さくなりやすい

たとえば、次のようなケースを見てみましょう。

ケース 建物全体の固定資産税(仮) 戸数 1戸あたりの負担額(目安)
低層で戸数が少ないマンション 1,000万円 20戸 50万円
高層で戸数が多いマンション 1,000万円 200戸 5万円

このように、建物全体の固定資産税が同じでも、戸数が少ないマンションほど、1戸あたりの負担は大きくなります。

戸数が少ないマンションを検討している方は要チェック

次のようなマンションを検討している方は、固定資産税も確認しておくことをおすすめします。

  • 低層で戸数が少ない高級マンション
  • ゆとりある敷地に建つ小規模マンション
  • 総戸数が数十戸程度のマンション

これらのマンションは、静かな住環境やプライバシーの高さが魅力です。

一方で、固定資産税は1戸あたりの負担が大きくなりやすいという特徴もあります。

購入後に後悔しないためにも、物件価格だけでなく、毎年かかる固定資産税も確認しておくと安心です。

固定資産税が高くなりがちなマンションのイメージ
この章のまとめ
項目 内容
マンションの固定資産税の仕組み 建物・土地それぞれ全体で固定資産税を計算し、その後に各戸へ割り振る
建物分の割り振り方 専有面積の割合に応じて各戸へ割り振られる
土地分の割り振り方 敷地権の割合に応じて各戸へ割り振られる
戸数と負担額の関係 戸数が少ないほど、1戸あたりの固定資産税は高くなりやすい
購入前のチェックポイント 低層・小規模・戸数が少ないマンションは固定資産税も確認しておく

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築浅の中古マンションを買うと、固定資産税がいきなり2倍になることがある

築浅の中古マンションを買うと、固定資産税がいきなり2倍になることがある

「築浅の中古マンションなら、新築よりは固定資産税も安いはず」と思う方もいるかもしれません。

しかし、購入するタイミングによっては、購入後すぐに固定資産税が大きく上がることがあります。

その理由は、新築マンションに適用される固定資産税の減額措置です。

新築マンションの固定資産税が安くなる期間は、一定期間に限られています。減額期間が終了すると、建物分の固定資産税は本来の税額に戻ります。

築浅の中古マンションを購入する方は、この仕組みを知っておくことが大切です。

新築マンションは建物分の固定資産税が安くなる

3階建て以上で耐火構造(火災に強い構造)の新築マンションは、一定の要件を満たすと、最初の5年度分に限り、建物分の固定資産税が2分の1に減額されます。

つまり、新築マンションは建物分の固定資産税を本来の半額に抑えられる期間があります。

この減額措置は、新築住宅の所有者の税負担を軽くするために設けられた制度です。

なお、減額されるのは建物分の固定資産税です。土地分の固定資産税が2分の1になるわけではありません。

中古で購入しても残りの減額期間は続く

ここで押さえておきたいのは、この減額措置が「新築時にマンションを購入した人だけ」の優遇ではないことです。

減額措置は、要件を満たした住宅そのものに適用されます(出典:地方税法 第十五条の六)。

そのため、固定資産税が減額されている期間中にマンションが売却されても、減額措置がすぐに終了するわけではありません。

築浅のマンションを中古で購入した方も、残りの期間は建物分の固定資産税が2分の1に減額されます。

たとえば、次のようなケースです。

経過年数 所有者の状況 建物分の固定資産税
築1年~3年 新築時の所有者が保有 2分の1に減額
築3年目 中古マンションとして売却 引き続き2分の1に減額
購入後の残り2年度分 新しい所有者が保有 引き続き2分の1に減額
築6年目以降 減額期間が終了 本来の税額に戻る

このケースでは、築3年の中古マンションを購入した方も、残りの2年度分は減額措置を受けられます。

一方、減額期間そのものが最初からやり直されるわけではありません。

中古マンションを購入した時点で残っている期間だけ、減額が続きます。

減額期間が終わると、建物分の固定資産税が大きく上がる

注意したいのは、減額期間が終了したあとです。

減額期間が終わると、建物分の固定資産税は本来の税額に戻ります。

それまで建物分の固定資産税が2分の1に減額されていたため、単純計算では、減額終了後の建物分の固定資産税はそれまでの2倍になります。

たとえば、減額中の建物分の固定資産税が5万円だった場合、減額終了後は本来の10万円に戻るイメージです。

新築のマンションは、減額期間が終わると建物の固定資産税が約2倍になる

ただし、マンション全体の固定資産税が2倍になるわけではありません。

2倍になる可能性があるのは、減額されていた建物分の固定資産税です。土地分の固定資産税は、この減額措置の終了によって2倍にはなりません。

購入時に「築浅なのに固定資産税が安い」と感じても、その税額には新築時から続く減額措置が反映されている可能性があります。

減額期間の終了を知らなければ、購入後に届いた納税通知書を見て、「固定資産税が急に高くなった」と驚くことになるかもしれません。

築浅の中古マンションは減額期間を確認する

築浅の中古マンションを検討している方は、購入前に次の点を確認しておくことをおすすめします。

  • マンションが新築された時期
  • 新築住宅に対する固定資産税の減額措置が適用されているか
  • 減額期間があと何年度分残っているか
  • 減額期間が終了する時期
  • 減額終了後の建物分の固定資産税はいくらになるか

現在の固定資産税だけを見て購入後の負担を判断すると、減額終了後の税額を見落とす可能性があります。

購入後の税負担を把握するためには、「今はいくらか」だけではなく、「減額が終わったあとにいくらになるか」も確認することが大切です。

この章のまとめ
項目 内容
新築マンションの減額措置 一定の要件を満たす3階建て以上の耐火構造マンションは、建物分の固定資産税が最初の5年度分、2分の1に減額される
減額される税金 建物分の固定資産税が対象であり、土地分は対象外
中古で購入した場合 減額期間中であれば、新しい所有者も残りの期間は減額を受けられる
減額期間の扱い 所有者が変わっても期間は最初からやり直されず、残っている期間だけ減額が続く
減額終了後の変化 建物分の固定資産税が本来の税額に戻り、単純計算では減額中の2倍になる
購入前の確認事項 新築時期、減額の残り期間、減額終了後の建物分の固定資産税を確認する

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リフォームすると固定資産税が「下がる」制度がある——知らないと損

リフォームすると固定資産税が「下がる」制度がある——知らないと損

「リフォームすると、お金がかかるだけ」と思っていませんか。

実は、一定の条件を満たすリフォームを行うと、固定資産税が安くなる制度があります。

ただし、対象となるリフォームや減額される割合は決まっています。また、工事を行うだけで自動的に固定資産税が安くなるわけではありません。

制度を利用するには、期限内に市区町村へ申告する必要があります。

固定資産税が安くなる4種類のリフォーム

固定資産税の減額対象となる主なリフォームは、次の4種類です(出典:国土交通省 リフォーム促進税制(所得税・固定資産税)について)。

リフォームの種類 工事完了翌年度の減額割合
耐震改修 2分の1
バリアフリー改修 3分の1
省エネ改修 3分の1
長期優良住宅化改修 3分の2

いずれも、決められた要件を満たすリフォームを行い、工事完了後の期限内に市区町村へ申告すると、工事が完了した翌年度分の固定資産税が減額されます。

なお、リフォームを行えば、固定資産税が表の割合だけ安くなるわけではありません。

減額の対象となる建物の範囲や床面積には決まりがあり、リフォームの種類によって要件も異なります。

バリアフリー改修と省エネ改修は併用できる

4種類のリフォームのうち、バリアフリー改修と省エネ改修は減額措置を併用できます。

たとえば、同じ年に次の2つのリフォームを行い、それぞれの要件を満たしたとします。

  • バリアフリー改修:固定資産税を3分の1減額
  • 省エネ改修:固定資産税を3分の1減額

この場合は2つの減額をあわせて、対象となる固定資産税の3分の2が減額されます。

ただし、工事内容や住宅の築年数、床面積、工事費など、それぞれの減額措置で定められた要件を満たす必要があります。

耐震改修と長期優良住宅化改修は個人だけでは進められない

注意したいのが、耐震改修と長期優良住宅化改修です。

マンションの耐震改修や長期優良住宅化改修では、建物の骨組みや外壁など、共用部分(区分所有者全員で共有する部分)の工事が必要になる場合があります。

共用部分は、マンションの一室を所有する区分所有者が、自分の判断だけで工事できる場所ではありません。

そのため、マンション全体で話し合い、管理組合(マンションを管理する区分所有者の団体)を通じて工事を進める必要があります。

一方、バリアフリー改修や省エネ改修は、自分の部屋の中である専有部分(所有者が単独で管理する部分)だけを工事する場合、個人で行えることがあります。

リフォームによって進め方が異なる

リフォームの種類によって、個人で進められるか、管理組合を通す必要があるかが異なります。

リフォームの種類 マンションでの主な進め方
耐震改修 共用部分に関わる場合は、管理組合を通じた合意形成が必要
長期優良住宅化改修 共用部分に関わる場合は、管理組合を通じた合意形成が必要
バリアフリー改修 専有部分だけの工事であれば、個人で行える場合がある
省エネ改修 専有部分だけの工事であれば、個人で行える場合がある

リフォームを検討する際は、工事を始める前に、個人で進められる工事なのか、管理組合の合意が必要な工事なのかを確認することが大切です。

さらに、固定資産税の減額対象になるか、市区町村への申告期限はいつまでかも確認しておきましょう。

この章のまとめ
項目 内容
対象となる主なリフォーム 耐震改修・バリアフリー改修・省エネ改修・長期優良住宅化改修
減額割合 耐震改修は2分の1、バリアフリー改修は3分の1、省エネ改修は3分の1、長期優良住宅化改修は3分の2
減額される時期 原則として、工事が完了した翌年度分の固定資産税
併用できる減額措置 バリアフリー改修と省エネ改修は、要件を満たせば併用できる
管理組合への確認が必要な工事 耐震改修や長期優良住宅化改修など、共用部分に関わる工事
個人で行える場合がある工事 専有部分のバリアフリー改修や省エネ改修
制度を利用する際の注意点 工事を行うだけでは減額されず、期限内に市区町村への申告が必要

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まとめ:中古マンションの固定資産税は、5つの「盲点」を知れば怖くない

中古マンションの固定資産税は、「築年数が古ければ安い」「毎年少しずつ下がる」とは限りません。

建物のグレードや立地条件、マンションの戸数、新築時の減額措置など、意外な要素が税額に影響します。

最後に、この記事で解説した5つの盲点を振り返ります。

この記事で解説した5つの盲点
見出し 知っておきたいポイント
① 建物の固定資産税は毎年下がるとは限らない 建築資材や人件費が高くなり、同じ建物を今建て直すための費用も上昇しています。その影響で、築年数が経過しても建物分の固定資産税が下がりにくい場合があります
② 築古マンションでも固定資産税が意外と高いことがある 建物のグレードが高いマンションや、地価の高い場所に建つマンションは、築年数が古くても固定資産税が高くなることがあります
③ 戸数が少ないマンションは、1戸あたりの負担が大きくなりやすい マンションの建物と土地にかかる固定資産税は、各戸へ割り振られます。そのため、戸数が少ないマンションは、1戸あたりの負担が大きくなりやすい傾向があります
④ 築浅の中古マンションを買うと、固定資産税がいきなり2倍になることがある 新築時から続く減額期間が終了すると、建物分の固定資産税は本来の税額に戻ります。単純計算では、建物分の固定資産税が減額中の2倍になる場合があります
⑤ リフォームすると固定資産税が「下がる」制度がある 耐震改修・バリアフリー改修・省エネ改修・長期優良住宅化改修では、要件を満たして期限内に申告すると、固定資産税が減額される場合があります

中古マンションの購入を検討している方へ

中古マンションを購入するときは、物件価格や管理費、修繕積立金だけでなく、購入後に毎年支払う固定資産税も確認しておくことが大切です。

購入前には、次のポイントを確認することをおすすめします。

  • マンションが新築された時期
  • 新築住宅に対する固定資産税の減額期間が残っているか
  • 減額期間が終了すると、建物分の固定資産税はいくらになるか
  • 建物の設備や仕様のグレードは高いか
  • 都心部や駅前など、地価が高い場所に建っているか
  • マンション全体の戸数はどのくらいか

現在の固定資産税が安くても、新築時から続く減額措置が適用されている可能性があります。

購入後に「思っていたより固定資産税が高かった」と驚かないためにも、現在の税額だけで判断せず、将来の税額も確認しておきましょう。

すでに中古マンションを所有している方へ

すでに中古マンションを所有している方は、現在の固定資産税や今後予定しているリフォームについて確認してみましょう。

確認したいポイントは、次のとおりです。

  • 現在、新築住宅に対する固定資産税の減額措置が適用されているか
  • 減額期間はあと何年度分残っているか
  • 減額期間が終了したあと、建物分の固定資産税はいくらになるか
  • リフォームを予定している場合、固定資産税の減額対象になるか
  • 減額制度を利用するための要件や申告期限を満たせるか

耐震改修・バリアフリー改修・省エネ改修・長期優良住宅化改修を検討している場合は、固定資産税が安くなる可能性があります。

ただし、対象となる工事の内容や住宅の要件は、リフォームの種類によって異なります。また、工事を行うだけで固定資産税が自動的に減額されるわけではありません。

工事を始める前に、お住まいの市区町村へ減額の要件や申告期限を確認しておくことをおすすめします。

中古マンションの固定資産税は、仕組みを知らないと「思っていたより高い」と感じることがあります。

一方、税額に影響するポイントを知っておけば、購入後の負担を予想しやすくなり、利用できる減額制度を見落とすリスクも減らせます。

中古マンションを購入する方も、すでに所有している方も、ご自身のマンションが5つの盲点に当てはまらないか、一度確認してみてください。

著者・監修情報
固定資産税をパパっと解説(koteishisanzei-papatto.com)編集部。固定資産税に関する情報をわかりやすく解説することを心がけて記事を作成しています。作成にあたっては、総務省 固定資産評価基準、一般財団法人資産評価システム研究センター、国土交通省などの公的機関の情報、および信頼性が極めて高い専門サイトの情報を参照しています。
参考資料・参考サイト
e-Gov 地方税法国土交通省 リフォーム促進税制(所得税・固定資産税)について一般財団法人資産評価システム研究センター 令和8年度固定資産税のしおり
注意点
本記事の内容は令和8年7月時点のものです。最新の情報は総務省や国土交通省、市区町村役場のホームページ、窓口などでご確認ください。

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