中古マンション、1000万と1500万の固定資産税を比較

中古マンション、1000万と1500万の固定資産税を比較

中古マンションの購入を検討している方の中には、「1,000万円の物件と1,500万円の物件では、固定資産税はどれくらい違うのだろう?」と気になっている方も多いのではないでしょうか。

固定資産税は物件価格だけで決まるわけではなく、固定資産税評価額や築年数、土地と建物の評価割合などによって税額が変わります。

そのため、購入価格が500万円違っても、固定資産税の差がそのまま500万円分に比例するとは限りません。

そこで、今回の「固定資産税をパパっと解説」では、中古マンション1,000万円と1,500万円の固定資産税を比較し、都市計画税(市街化区域内の土地・建物に課される税金)を含めた年間の税負担額の目安を、築年数別のシミュレーションを交えながら解説します。

この記事を読むとわかること
  • 中古マンション1,000万円の固定資産税・都市計画税の年間負担額の目安
  • 1,000万円と1,500万円の中古マンションでは、築年数によって税額がどのように変わるのか
  • 固定資産税評価額の仕組みと、同じ価格帯でも税額に差が生じる理由
  • 個人で利用しやすいマンションの固定資産税の軽減措置と、管理組合の合意が必要な軽減措置の違い

1,000万円または1,500万円の中古マンションの購入を検討し、毎年の固定資産税や都市計画税がどれくらいかかるのか知りたい方は、ぜひ最後までお読みください。

目次

1. 中古マンション1,000万円の固定資産税・都市計画税は年間いくら?目安と結論

中古マンション1,000万円を購入する場合、毎年かかる固定資産税と都市計画税がどれくらいになるのかは、多くの方が気になるポイントです。

ここでは、築年数ごとの年間負担額の目安を早見表で紹介するとともに、同じ1,000万円の中古マンションでも税額に差が生じる理由をわかりやすく解説します。

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1-1. 固定資産税と都市計画税を合わせた年間負担額の目安

中古マンション1,000万円の固定資産税と都市計画税を合わせた年間負担額は、築年数によって異なりますが、おおむね5万円台後半から8万円弱が目安です。

この金額を見て、「思ったより高い」と感じた方もいらっしゃるのではないでしょうか。

その理由は、多くの中古マンションが市街化区域(都市計画法に基づき、市街地として計画的に整備される区域)に建っており、固定資産税だけでなく都市計画税も課されるためです。そのため、毎年の税負担は固定資産税と都市計画税を合算した金額で考える必要があります。

たとえば、築15年・購入価格1,000万円の中古マンションであれば、固定資産税(建物・土地合計)は6万3,700円、都市計画税は1万4,700円となり、年間の合計額は7万8,400円程度が目安です。

一方、築60年の場合は、固定資産税(建物・土地合計)が4万3,400円、都市計画税が1万1,400円となり、年間の合計額は5万4,800円程度が目安となります(詳しい算出方法は3章・4章で解説します)。

このように、固定資産税と都市計画税は別々の税金ですが、毎年あわせて納めることになります。中古マンションを購入する際は、資金計画を立てる段階で、固定資産税と都市計画税を合算した年間負担額を把握しておくことが大切です。

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1-2. なぜ「価格が同じでも税額が違う」のか

同じ1,000万円で購入した中古マンションでも、固定資産税・都市計画税の金額は物件によって異なります。

その理由は、固定資産税・都市計画税の計算に使用する固定資産税評価額(市町村が評価した土地・建物の時価)が物件ごとに異なるためです。固定資産税・都市計画税は、この固定資産税評価額をもとに計算されます。

売買価格が同じ1,000万円でも、立地するエリアの地価や建物の築年数、土地と建物の価格構成(詳しくは後述します)などによって、土地と建物それぞれの固定資産税評価額は変わります。

たとえば、地方都市の郊外にある築浅マンションと、都心に近いエリアにある築古マンションでは、売買価格がどちらも1,000万円であっても、土地と建物の固定資産税評価額の内訳が大きく異なる場合があります。

一般的には、築浅マンションは建物の固定資産税評価額が高くなりやすく、一方で都心の築古マンションは土地の固定資産税評価額が高くなりやすい傾向があります。

このように、固定資産税・都市計画税は売買価格だけで決まるものではありません。土地と建物それぞれの固定資産税評価額によって税額が決まるため、売買価格の高低だけで固定資産税・都市計画税の多寡を判断することはできません。

そのため、売買価格を土地部分と建物部分に分けて考えることが重要です。この考え方は「3.物件価格1,000万円から固定資産税評価額を逆算する方法」で具体例を交えながら詳しく解説します。

【表1】中古マンション価格帯別・固定資産税と都市計画税の合計目安(築年数別)
価格帯 築年数 固定資産税額 都市計画税額 年間合計額
500万円 築15年 3万1,900円 7,400円 3万9,300円
500万円 築25年 2万8,500円 6,800円 3万5,300円
500万円 築35年 2万5,100円 6,300円 3万1,400円
500万円 築45年 2万5,100円 6,300円 3万1,400円
500万円 築60年 2万1,700円 5,700円 2万7,400円
1,000万円 築15年 6万3,700円 1万4,700円 7万8,400円
1,000万円 築25年 5万6,900円 1万3,500円 7万400円
1,000万円 築35年 5万100円 1万2,400円 6万2,500円
1,000万円 築45年 5万100円 1万2,400円 6万2,500円
1,000万円 築60年 4万3,400円 1万1,400円 5万4,800円
1,500万円 築15年 9万5,500円 2万2,000円 11万7,500円
1,500万円 築25年 8万5,400円 2万400円 10万5,800円
1,500万円 築35年 7万5,200円 1万8,700円 9万3,900円
1,500万円 築45年 7万5,200円 1万8,700円 9万3,900円
1,500万円 築60年 6万5,100円 1万7,100円 8万2,200円
2,000万円 築15年 12万7,400円 2万9,400円 15万6,800円
2,000万円 築25年 11万3,900円 2万7,200円 14万1,100円
2,000万円 築35年 10万300円 2万5,000円 12万5,300円
2,000万円 築45年 10万300円 2万5,000円 12万5,300円
2,000万円 築60年 8万6,800円 2万2,800円 10万9,600円

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2. そもそも固定資産税はどう決まるのか

固定資産税は、毎年納税通知書が送られてくる身近な税金です。しかし、その税額がどのような仕組みで決まるのかを詳しく理解している方は多くありません。

固定資産税の税額は、「固定資産税評価額」をもとに段階的に計算されます。そのため、まずは固定資産税評価額の意味を理解することが重要です。

ここでは、固定資産税評価額の定義から、固定資産税額が決まるまでの流れを順番に解説します。

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2-1. 固定資産税評価額とは「市町村(場合によっては都道府県)が評価した、建物や土地の時価」のこと

固定資産税評価額とは、市町村(東京都23区内では都)が評価した、建物や土地の時価(実際の取引で成立すると考えられる価格)を指します。

この定義の根拠は、地方税法第341条第5号にあります。同条では、固定資産税の課税標準額(実際に税率を掛けて税額を計算する際の基礎となる金額)となるのは、「適正な時価」と定めています。

土地の固定資産税評価額は、地価公示価格や不動産鑑定士による鑑定評価額などを参考に、おおむねその7割程度を目安として算出されます(出典:総務省 固定資産評価のしくみについて(土地評価))。

たとえば、時価2,000万円程度と考えられる土地であれば、固定資産税評価額は、およそ7割にあたる1,400万円程度になるのが一般的です。

一方、建物の固定資産税評価額は、同じ建物をもう一度建築すると仮定した場合に必要となる費用(再建築費)をもとに算出されます。

なお、本記事では「固定資産税評価額」という言葉が繰り返し登場しますが、2回目以降は「評価額」と表記します。

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2-2. 固定資産税は建物と土地、それぞれに個別の評価額がつけられる

固定資産税評価額(市町村が評価した建物や土地の時価)は、建物と土地それぞれに対して個別に算出されます。

その理由は、固定資産税が「土地」「家屋」「償却資産」の3種類を課税対象とする財産税であり、地方税法でもそれぞれを別の資産として扱っているためです。

そのため、マイホームや投資用不動産のように建物と土地がセットで売買される物件でも、建物の固定資産税評価額と土地の固定資産税評価額は別々に決められ、それぞれに固定資産税が課されます。

たとえば、納税通知書に添付されている課税明細書を見ると、「家屋」と「土地」が別々の行に記載され、それぞれに評価額・課税標準額・税額が表示されています。建物の評価額が500万円、土地の評価額が800万円というように、同じ物件でも建物と土地は別々の評価額になるケースは珍しくありません。

このように、固定資産税は物件全体をまとめて課税するのではなく、建物と土地を個別に評価し、それぞれの税額を合計して納める仕組みになっています。

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2-3. マンションは建物と土地が一対で売買されるが、固定資産税・都市計画税は別々に計算される

マンションは、売買契約では建物(専有部分)と土地(敷地権)が一体の物件として売買されます。一方で、固定資産税・都市計画税を計算するときは、建物と土地を別々に評価し、それぞれの税額を算出します。

これは、「2-2.固定資産税は建物と土地、それぞれに個別の評価額がつけられる」で解説したとおり、建物と土地が別々の資産として扱われるためです。

マンションの一戸の購入者は、専有部分(自分の住戸)と、マンションが建つ土地全体に対する共有持分である敷地権(マンションの土地全体のうち、自分が所有する持分割合に応じた権利)を取得します。

そのため、固定資産税評価額は、建物の専有部分と敷地権に対応する土地について、それぞれ個別に決められます。

そして、固定資産税・都市計画税も、それぞれの評価額をもとに計算され、建物分と土地分を合算した金額が納税通知書に記載されます。

たとえば、専有面積70平方メートルのマンションでは、建物部分の評価額が600万円、敷地権に対応する土地部分の評価額が400万円というように、それぞれ個別に評価額が算出されます。その後、建物分と土地分の固定資産税・都市計画税を合計した金額を納めます。

なお、通常の所有権付きマンションとは異なり、借地権や地上権(他人の土地を借りて建物を所有する権利)が設定されたマンションでは、土地部分の固定資産税は原則として土地の所有者(地主)が負担します。

このため、区分所有者が負担するのは建物部分の固定資産税が中心です。本記事では、このような特殊な権利関係がない所有権付きマンションを前提として解説します。

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2-4. 固定資産税評価額と課税標準額は同じではない

固定資産税評価額と課税標準額は、同じ金額を指す言葉ではありません。

固定資産税評価額とは、市町村が評価した建物や土地の時価のことです。一方で、課税標準額とは、固定資産税・都市計画税を計算するときに税率を掛ける基準となる金額をいいます。

原則として、課税標準額と固定資産税評価額は、意味は違えど金額は同じです。しかし、住宅用地の特例などの軽減措置が適用される場合は、課税標準額は固定資産税評価額より低くなります。

住宅用地の特例とは、人が居住するための住宅が建っている土地について、課税標準額を一定の割合まで軽減する制度です。この特例は、土地の面積区分によって次の2種類に分かれます。

  • 小規模住宅用地(住宅1戸あたり200平方メートル以下の部分):固定資産税の課税標準額は固定資産税評価額の6分の1、都市計画税の課税標準額は固定資産税評価額の3分の1になります。
  • 一般住宅用地(小規模住宅用地を超え、住宅の床面積の10倍までの部分):固定資産税の課税標準額は固定資産税評価額の3分の1、都市計画税の課税標準額は固定資産税評価額の3分の2になります。

たとえば、土地の固定資産税評価額が1,500万円で、小規模住宅用地の特例が適用される場合、固定資産税の課税標準額は250万円になります。他方、固定資産税評価額そのものは1,500万円のままで変わりません。

都市計画税も同じ土地をもとに計算しますが、小規模住宅用地では課税標準額が固定資産税評価額の3分の1になります。そのため、固定資産税評価額が1,500万円であれば、都市計画税の課税標準額は500万円です。

固定資産税は6分の1、都市計画税は3分の1と軽減割合が異なる点は混同しやすいため、あわせて確認しておきましょう(出典:一般財団法人資産評価システム研究センター 令和8年度固定資産税のしおり)。

なお、中古マンションでは、住宅用地の特例のうち小規模住宅用地が適用されるケースが一般的です。マンションは建物が建つ土地全体を区分所有者が持分割合に応じて共有しているため、1戸あたりの土地の持分面積が200平方メートルを超えるケースは、ほとんどありません。

この点については、「6.中古マンションに適用される固定資産税の軽減措置」で詳しく解説します。

固定資産税評価額と課税標準額の違いを示す計算フロー図

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2-5. 税額の計算式:課税標準額×税率

固定資産税は、「課税標準額×税率」という計算式で税額を求めます。

税率は、標準税率である1.4%が基準です。ただし、この1.4%は全国一律の固定された税率ではありません。地方税法第350条では、市町村が条例で標準税率を上回る税率(超過税率)を定めることが認められているため、物件が所在する市町村によって税率が異なる場合があります。

固定資産税は、次の手順で計算します。

  • ①固定資産税評価額を確認する:市町村が評価した建物や土地の時価である固定資産税評価額を確認します。
  • ②軽減措置の適用を確認する:住宅用地の特例など、課税標準額を軽減する制度が適用されるかどうかを確認します(2-4参照)。
  • ③課税標準額を確認する:軽減措置が適用される場合は、軽減後の課税標準額を使用します。軽減措置が適用されない場合は、固定資産税評価額がそのまま課税標準額になります。
  • ④税率を確認する:物件が所在する市町村の税率を確認します。標準税率の1.4%か、それを上回る超過税率かによって税額が変わります。
  • ⑤税額を計算する:課税標準額に税率を掛けて、固定資産税額を求めます。

たとえば、土地の固定資産税評価額が1,500万円で、住宅用地の特例により課税標準額が250万円になったケースを考えてみましょう。税率が標準税率の1.4%であれば、固定資産税額は「250万円×1.4%=3万5,000円」です。

一方で、課税標準額が同じ250万円でも、市町村の税率が1.6%であれば、固定資産税額は「250万円×1.6%=4万円」になります。この場合、税率が異なるだけで年間5,000円の差が生じます。

総務省が公表している令和6年度の全国集計データによると、全国1,719市町村のうち1,571市町村(91.4%)が標準税率の1.4%を採用しています。これに対し、148市町村(8.6%)は1.4%を超える税率を採用しています(出典:総務省 市町村民税及び固定資産税の税率等別市町村数調(令和6年度))。

つまり、およそ12市町村に1市町村の割合で、標準税率より高い税率が適用されていることになります。

中古マンションの購入を検討している場合は、物件が所在する市町村の税率が標準税率の1.4%なのか、それとも超過税率なのかを、自治体のホームページなどで事前に確認しておくと安心です。

固定資産税と都市計画税の計算方法を示すフローチャート

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2-6. 都市計画税がかかるケースとかからないケース

都市計画税は、すべての土地や建物に課される税金ではありません。原則として、都市計画法上の市街化区域内(市街地としてすでに整備されている、または今後おおむね10年以内に計画的な市街化が予定されている区域)に所在する土地や建物に課されます。

その理由は、都市計画税が固定資産税とは異なり、都市計画事業や土地区画整理事業(道路・公園・上下水道などを整備する事業)の費用に充てるための目的税だからです。そのため、市街化区域外の土地や建物は、これらの事業の対象になることが少なく、原則として都市計画税は課されません。

都市計画税の税額は、固定資産税と同じ課税標準額をもとに、「課税標準額×税率」で計算します。税率は0.3%を上限として、市町村が条例で定めています。

中古マンションを購入する場合は、都市計画税が課されるかどうかも確認しておきたいポイントです。多くのマンションは利便性の高い市街化区域内に建てられているため、中古マンションを購入すると、固定資産税に加えて都市計画税も課されるケースが一般的です。

1.中古マンション1,000万円の固定資産税・都市計画税は年間いくら?目安と結論」で紹介した年間負担額の目安は、固定資産税だけではなく、都市計画税も合算した金額を示しています。中古マンションの年間負担額を確認するときは、固定資産税と都市計画税の両方を考慮することが大切です。

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3. 物件価格1,000万円から固定資産税評価額を逆算する方法

中古マンションの売買価格から固定資産税評価額を大まかに見積もる方法を知っておくと、購入を検討している物件のおおよその税負担を事前にイメージしやすくなります。

ここでは、物件価格1,000万円を例に、建物と土地それぞれの固定資産税評価額を逆算する手順を解説します。

なお、この方法は概算を求めるための簡易的な計算方法です。実際の固定資産税評価額とは異なる場合があるため、目安として活用してください。

3-1. 建物と土地は評価方法がまったく異なる

建物と土地では、固定資産税評価額(市町村が評価した建物や土地の時価)の評価方法が大きく異なります。建物と土地を別々に逆算する理由は、この評価方法の違いにあります。

建物は、再建築費評点方式(評価対象の建物を評価時点でもう一度建てた場合に必要となる建築費を基準に評価する方法)で評価されます。

一方、土地は、売買実例価額比準方式(周辺で実際に成立した土地の売買価格を基準に評価する方法)で評価されます。

評価方法が異なるため、建物と土地では固定資産税評価額の変化の仕方も異なります。建物は再建築費評点方式で評価され、経年劣化を反映する経年減点補正率(築年数の経過に応じて評価額を下げるための補正率)が適用されるため、築年数が経過するにつれて固定資産税評価額が下がる傾向があります。

これに対して、土地は周辺の売買実例価額をもとに評価されるため、建物のように築年数の経過だけを理由として固定資産税評価額が下がることはありません。土地の固定資産税評価額は、周辺エリアの地価動向などを反映して見直されます。

たとえば、新築時に建物の固定資産税評価額が800万円、土地の固定資産税評価額が700万円だったマンションでは、築30年頃になると建物の固定資産税評価額が400万円程度まで下がる一方で、土地の固定資産税評価額は地価の変動によっては700万円前後を維持するケースがあります。

そのため、築年数が経過するほど、物件全体の固定資産税評価額に占める土地の割合は大きくなる傾向があります。

建物と土地の固定資産税評価方法の違いを示す図解

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3-2. 中古マンション(RC・SRC造)の築年数帯別・逆算ロジック

中古マンションの固定資産税評価額は、物件ごとに大きく異なるため、売買価格から正確な評価額を逆算することはできません。

そこで、本記事では当サイト独自の指標である「建物売買価格比率」を用いて、まずは建物部分の売買価格を推計します。

当サイト独自の指標「建物売買価格比率」とは、物件全体の売買価格のうち、建物部分が占める割合を指します。この割合は、築年数が古い物件ほど低く設定します。具体的には、以下のとおりです。

  • 0〜15年:70%
  • 16〜30年:60%
  • 31〜45年:50%
  • 46年以上:40%

まず、物件価格に建物売買価格比率を掛けて、建物部分の売買価格を求めます。次に、その建物売買価格に60%を掛けた金額を、建物の固定資産税評価額の目安とします。

たとえば、物件価格1,000万円・築25年の中古マンションは、「16〜30年」の築年数帯に該当するため、建物売買価格比率は60%です。

この場合の計算は、次のようになります。

  • 建物売買価格:1,000万円×60%=600万円
  • 建物の固定資産税評価額の目安:600万円×60%=360万円

このように、「建物売買価格比率」を用いれば、物件価格から建物の固定資産税評価額の目安を算出できます。

ただし、この算出方法は、売買価格から固定資産税評価額を大まかに見積もるために当サイト独自に作成した簡易的な方法であるため、留意してください。算出した金額は、実際の固定資産税評価額とは異なる場合があります。

【表2】中古マンション(RC・SRC造)売買価格からの評価額逆算ロジック
築年数帯 建物売買価格比率 建物評価額の計算式 売買価格に対する建物評価額の割合
0〜15年 70% 建物売買価格×60% 42%(70%×60%)
16〜30年 60% 建物売買価格×60% 36%(60%×60%)
31〜45年 50% 建物売買価格×60% 30%(50%×60%)
46年以上 40% 建物売買価格×60% 24%(40%×60%)

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3-3. 土地と建物の固定資産税評価額の考え方

次に、「建物売買価格比率」から計算した建物部分の価格を物件価格から差し引き、土地部分の売買価格、および固定資産税評価額を求めます。

土地売買価格は、次の計算式で求められます。

  • 土地売買価格=物件価格-建物売買価格

そして、求めた土地売買価格に70%を乗じた金額を、土地の固定資産税評価額の目安とします。

この70%という比率は、「2-1.固定資産税評価額とは「市町村(場合によっては都道府県)が評価した、建物や土地の時価」のこと」で解説したように、土地の固定資産税評価額がおおむね地価公示価格や不動産鑑定士による鑑定評価価格の7割を目安として算出される仕組みに対応したものです。

たとえば、先ほどの例である「物件価格1,000万円・築25年・建物売買価格600万円」の場合、土地売買価格は次のようになります。

  • 1,000万円-600万円=400万円

土地の売買価格が400万円であれば、次のように計算して、その固定資産税評価額は280万円です。

  • 400万円×70%=280万円

この物件では、建物の固定資産税評価額の目安が360万円、土地の固定資産税評価額の目安が280万円となるため、固定資産税評価額の合計は約640万円です。

このように、物件価格を建物と土地に按分し、それぞれに異なる比率を用いれば、固定資産税評価額全体のおおよその目安を算出できます。

中古マンション1,000万円の建物と土地の固定資産税評価額計算イメージ

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3-4. 不動産会社や課税明細書で正確な評価額を確認すべき理由

これまでに紹介した固定資産税評価額の求め方は、固定資産税評価額の目安を把握するための簡易的な方法です。売り出し中の中古マンションの正確な固定資産税評価額は、次の2つの方法で確認してください。

  • 課税明細書(納税通知書に添付されている書類)で確認する方法:物件を所有している場合は、毎年送付される納税通知書に添付された課税明細書の「価格」欄で、固定資産税評価額を確認できます。
  • 不動産会社や仲介会社を通じて確認する方法:購入を検討している段階では、売主や仲介を担当する不動産会社に依頼し、売主が保有している課税明細書(納税通知書に添付されている書類)の内容を確認してもらう方法が一般的です。

たとえば、物件価格1,000万円・築25年の中古マンションについて、固定資産税評価額の合計を約640万円と見積もったとしても、実際に課税明細書を確認すると、580万円や720万円となるケースは十分に考えられます。

資金計画を立てる際は、ここまで紹介した方法で算出した固定資産税評価額はあくまで目安として活用し、契約前には課税明細書などで正確な固定資産税評価額を確認してください。

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4. 【築年数別】中古マンション1,000万円の固定資産税・都市計画税シミュレーション

ここでは、物件価格1,000万円の中古マンションを例に、築15年・25年・35年・45年・60年という築年数別の固定資産税・都市計画税をシミュレーションします。

3.物件価格1,000万円から固定資産税評価額を逆算する方法」で紹介した方法を用いて土地と建物それぞれの固定資産税評価額を算出し、その評価額をもとに固定資産税・都市計画税を計算しましょう。

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4-1. シミュレーション条件設定

本シミュレーションで取り上げる中古マンションの前提条件は、以下のとおりです。

  • 物件価格:1,000万円
  • 構造:RC造・SRC造(鉄筋コンクリート造・鉄骨鉄筋コンクリート造)
  • 算出方法:築年数帯別の建物売買価格比率を用いて建物の固定資産税評価額を算出し、残額の70%を土地の固定資産税評価額とする
  • 軽減措置:住宅用地の特例(小規模住宅用地)を適用済み(土地の固定資産税は評価額の6分の1、都市計画税は評価額の3分の1を課税標準額とする)
  • 算出する税額:固定資産税・都市計画税

たとえば、築25年の中古マンションは「16〜30年」の築年数帯に該当するため、建物売買価格比率は60%です。この場合、建物の固定資産税評価額は「1,000万円×60%×60%=360万円」となります。

築15年・35年・45年・60年についても同じ手順で固定資産税評価額を算出し、その評価額をもとに固定資産税・都市計画税を計算します。

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4-2. 土地の固定資産税評価額と課税標準額の計算

中古マンションの土地の固定資産税は、固定資産税評価額をそのまま用いて計算するわけではありません。住宅用地の特例が適用されるため、固定資産税評価額より低い課税標準額をもとに税額が計算されます。

中古マンションの土地は、原則として小規模住宅用地(住宅1戸につき200平方メートル以下の部分)に該当します。そのため、課税標準額は次のようになります。

  • 固定資産税:固定資産税評価額の6分の1
  • 都市計画税:固定資産税評価額の3分の1

たとえば、築25年・物件価格1,000万円の中古マンションでは、「3-3.土地と建物の固定資産税評価額の考え方」の方法で算出した土地売買価格は400万円です。この土地売買価格に70%を乗じると、土地の固定資産税評価額は280万円となります。

さらに、住宅用地の特例を適用することで課税標準額が求められ、具体的な課税標準額は次のようになります。

  • 固定資産税の課税標準額:280万円÷6=約46万6,000円
  • 都市計画税の課税標準額:280万円÷3=約93万3,000円

この課税標準額に、固定資産税の税率である1.4%と、都市計画税の税率である0.3%を乗じることで、土地の税額を求めます。

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4-3. 建物の固定資産税評価額と課税標準額の計算

建物には、土地のような住宅用地の特例は適用されません。そのため、建物の課税標準額は、固定資産税評価額と同じ金額になります。

たとえば、建物の固定資産税評価額が360万円であれば、課税標準額も360万円です。

本シミュレーションでは、「3-2.中古マンション(RC・SRC造)の築年数帯別・逆算ロジック」で紹介した方法を用いて、建物の固定資産税評価額を算出しています。

具体的には、物件価格に築年数帯別の建物売買価格比率を乗じ、さらに60%を乗じることで、建物の固定資産税評価額の目安を求めます。

ただし、この算出方法は、建物の固定資産税評価額を大まかに見積もるための当サイト独自の方法です。実際の固定資産税評価額とは異なる場合があるため、目安として活用してください。

実際の建物の固定資産税評価額は、経年減点補正率(築年数の経過に応じて評価額を段階的に減額するための補正率)などをもとに、1年単位で細かく見直されます。

総務省の固定資産評価基準(家屋)によると、住宅・アパート用建物のうち、RC造(鉄筋コンクリート造)・SRC造(鉄骨鉄筋コンクリート造)の経年減点補正率は、次のように推移します。

  • 築15年:0.5947
  • 築25年:0.5070
  • 築35年:0.4193
  • 築45年:0.3316
  • 築60年以上:0.2000(最終残価率。これ以上は下がらない下限)

たとえば、新築時の建物の固定資産税評価額が1,000万円であれば、築15年の場合は「1,000万円×0.5947=594万7,000円」となります。

ただし、建築費が高騰している期間は、築年数が経過しても建物の固定資産税評価額が下がらないことがあります。その理由については、「4-5. 建築費が高騰している期間は評価額が下がらない(据え置きルール)」で詳しく解説します。

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4-4. 築年数別・固定資産税+都市計画税額一覧

これまでに紹介した計算方法をもとに、築15年・25年・35年・45年・60年の5パターンについて、建物と土地それぞれの固定資産税評価額・課税標準額・税額を算出した結果をまとめると、以下のようになります。

【表3】築年数別・中古マンション1,000万円の固定資産税・都市計画税シミュレーション結果一覧
築年数 建物の固定資産税評価額 建物固定資産税額 土地の固定資産税評価額 土地課税標準額(固定資産税) 土地固定資産税額 都市計画税額(建物+土地) 年間合計額
築15年 420万円 5万8,800円 210万円 35万円 4,900円 1万4,700円 7万8,400円
築25年 360万円 5万400円 280万円 約46万6,000円 6,500円 1万3,500円 7万400円
築35年 300万円 4万2,000円 350万円 約58万3,000円 8,100円 1万2,400円 6万2,500円
築45年 300万円 4万2,000円 350万円 約58万3,000円 8,100円 1万2,400円 6万2,500円
築60年 240万円 3万3,600円 420万円 70万円 9,800円 1万1,400円 5万4,800円

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4-5. 建築費が高騰している期間は評価額・税額が下がらない理由(据え置きルール)

建物の固定資産税評価額や固定資産税・都市計画税は、築年数が経過していても、建築費が高騰している期間は下がらないことがあります。

その理由は、建物の固定資産税評価額が「再建築費評点数(その年の建築費水準で同じ建物を建てた場合の建築費を表した点数)×経年減点補正率」に基づいて算出されるためです。

3年ごとの評価替えでは、その時点の建築費水準を反映して再建築費評点数が見直されます。建築費が上昇している場合は、再計算後の再建築費評点数が前回の評価替え時より高くなることがあります。

ただし、再計算した評価額が前年度の評価額を上回った場合でも、その金額に引き上げられるわけではありません。前年度の評価額に据え置かれる仕組みになっています。

つまり、建築費が高騰している期間は、建物の評価額が上昇することはありません。一方で、築年数の経過による経年減点補正率の影響があっても、評価額が下がらない状態が続くことがあります。

建物の課税標準額は固定資産税評価額と同額であるため、評価額が据え置かれた場合は、固定資産税・都市計画税も前年度と同じ税額になります。

たとえば、前年度の建物の固定資産税評価額が300万円だったマンションについて、建築費の上昇を反映して再計算した結果、評価額が320万円になったとします。

この場合でも、評価額は320万円には引き上げられず、前年度と同じ300万円に据え置かれます。そのため、固定資産税も「300万円×1.4%=4万2,000円」のまま変わらず、都市計画税も前年度と同じ水準になります。

この据え置きルールは、建築費が高騰している時期に中古マンションを購入する際、築年数が古くなっても評価額や税額が下がらない理由を理解するうえで、押さえておきたいポイントです。

建築費高騰時に固定資産税評価額が据え置きになる仕組みを示す図解

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4-6. 築60年以降に評価額・税額が下げ止まる理由

中古マンションの建物の固定資産税評価額や固定資産税・都市計画税は、築60年を過ぎると、以前より大きく下がらなくなります。

その理由は、「4-3.建物の固定資産税評価額と課税標準額の計算」で紹介した経年減点補正率が、築60年で最終残価率である0.2000(新築時の評価額の20%)に達し、それ以降は変わらないためです。

この0.2000という数値は、総務省の固定資産評価基準(家屋)で定められた下限であり、建物の物的価値はそれ以上低くならないものとして取り扱われます。

そのため、築60年を超えたマンションでも、建物の固定資産税評価額がゼロに近づくことはありません。新築時の評価額の20%相当で下げ止まり、その評価額をもとに計算される固定資産税・都市計画税も同様に大きくは下がらなくなります。

たとえば、新築時の建物の固定資産税評価額が1,200万円だった場合、築60年以降の評価額は「1,200万円×0.2000=240万円」です。したがって、建物の固定資産税は「240万円×1.4%=3万3,600円」が目安となり、都市計画税も同様に下げ止まります。

築古の中古マンションを購入する際は、「築年数が古いほど建物の固定資産税は下がり続ける」と考えないことが大切です。建物の固定資産税評価額には下限があるため、築60年以降は税負担も一定の水準で推移します。

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5. 1,500万円の中古マンションと比較するといくら変わる?

中古マンションの価格が1,000万円から1,500万円になると、固定資産税・都市計画税はどの程度増えるのでしょうか。

ここでは、「4.【築年数別】中古マンション1,000万円の固定資産税・都市計画税シミュレーション」と同じ条件・計算方法を用いて、1,500万円の中古マンションにかかる固定資産税・都市計画税をシミュレーションします。

そのうえで、1,000万円の中古マンションと比較し、物件価格の違いが税額にどのような影響を与えるのかを確認しましょう。

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5-1. 1,000万円と1,500万円のシミュレーション条件の違い

1,500万円のシミュレーションでは、「4-1.シミュレーション条件設定」で設定した条件のうち、物件価格のみを1,000万円から1,500万円に変更します。それ以外の条件はすべて同じです。

前提条件は、以下のとおりです。

  • 物件価格:1,500万円
  • 構造:RC造・SRC造(4章と同じ)
  • 算出方法:3-2で紹介した逆算ロジック(建物は築年数帯別の建物売買価格比率を用いて固定資産税評価額を算出し、土地は残額の70%を固定資産税評価額とする)
  • 軽減措置:住宅用地の特例(小規模住宅用地)を適用済み
  • 算出する税額:固定資産税・都市計画税

たとえば、築25年の中古マンションは、「16〜30年」の築年数帯に該当するため、建物売買価格比率は60%です。

この場合、建物の固定資産税評価額は「1,500万円×60%×60%=540万円」となり、1,000万円の中古マンション(360万円)と比べて180万円高くなります。

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5-2. 価格差500万円が税額差にどう反映されるか

物件価格が1,000万円から1,500万円になると、固定資産税・都市計画税の年間合計額が増加します。

これは、物件価格が高くなるほど、建物と土地の固定資産税評価額が高くなるのが一般的であり、その結果として課税標準額や税額も増えるためです。

たとえば、築25年の中古マンションでは、1,000万円の物件の年間合計額は7万400円、1,500万円の物件は10万5,800円となり、その差は3万5,400円になるといった具合です。

この約3万5,000円という差を確認しておけば、中古マンションを購入する際の資金計画を立てやすくなります。

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5-3. 同じ築年数でも価格が上がるとどの部分の評価額が伸びるのか

物件価格が1,000万円から1,500万円になると、建物と土地の固定資産税評価額はどちらも高くなります。ただし、どちらの増加幅が大きいかは、築年数によって異なります。

その理由は、「3-2.中古マンション(RC・SRC造)の築年数帯別・逆算ロジック」で紹介した建物売買価格比率が、築年数の経過に応じて低くなるためです。

たとえば、築15年では、500万円の価格差による建物の固定資産税評価額の差は210万円、土地の固定資産税評価額の差は105万円となり、建物の増加幅の方が大きくなります。

一方、築60年では、建物の固定資産税評価額の差は120万円、土地の固定資産税評価額の差は210万円となり、土地の増加幅の方が大きくなります。

これは、建物の価値が築年数の経過とともに小さくなり、物件価格に占める土地の割合が高くなるためです。この傾向は、当サイト独自の逆算ロジックだけでなく、一般的な中古マンションにもみられます。

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5-4. 築年数が進むと1,000万円と1,500万円の税額差はどう変化するか

1,000万円と1,500万円の中古マンションを比べると、固定資産税・都市計画税の差は、築年数が古くなるほど小さくなる傾向があります。

その理由は、「5-3. 同じ築年数でも価格が上がるとどの部分の評価額が伸びるのか」で紹介したように、築年数が経過するにつれて建物の固定資産税評価額が低くなり、価格差が建物よりも土地に反映されやすくなるためです。

建物部分の税額差は徐々に小さくなる一方、土地には住宅用地の特例(評価額の6分の1を課税標準額とする)が適用されるため、土地の評価額差が大きくなっても税額差への影響は建物ほど大きくなく、年間の税額差は次第に縮小します。

たとえば、年間の固定資産税・都市計画税の差は、築15年では3万9,100円ですが、築60年では2万7,400円まで縮小します。

このように、築古の中古マンションでは、物件価格が500万円異なっていても、固定資産税・都市計画税の差は比較的小さくなる傾向があります。

これまでに紹介したシミュレーションをもとに、中古マンション1,000万円と1,500万円の固定資産税・都市計画税の年間合計額を、築年数別に比較した結果を以下「表4」にまとめました。

【表4】1,000万円 vs 1,500万円 固定資産税・都市計画税比較表
築年数 1,000万円:年間合計額 1,500万円:年間合計額 差額 差額のうち建物評価額差 差額のうち土地評価額差
築15年 7万8,400円 11万7,500円 3万9,100円 210万円 105万円
築25年 7万400円 10万5,800円 3万5,400円 180万円 140万円
築35年 6万2,500円 9万3,900円 3万1,400円 150万円 175万円
築45年 6万2,500円 9万3,900円 3万1,400円 150万円 175万円
築60年 5万4,800円 8万2,200円 2万7,400円 120万円 210万円

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5-5. 土地の持分面積の違いがシミュレーション結果に与える影響

なお、このシミュレーションは、1,000万円と1,500万円で物件価格だけが異なることを前提としています。そのため、実際の物件では、土地の持分面積(敷地権割合)の違いによって比較結果が変わる場合があります。

その理由は、マンションの敷地権割合が、一般的に専有面積に応じて決まるためです。

たとえば、1,500万円の物件の専有面積が1,000万円の物件より広い場合は、敷地権割合も大きくなるため、土地の固定資産税評価額や税額は、本シミュレーションより高くなる可能性があります。

一方、価格差が主に内装や設備のグレードによるもので、専有面積がほぼ同じ場合は、土地の固定資産税評価額や税額の差は、本シミュレーションより小さくなることがあります。

物件を比較する際は、価格だけでなく、専有面積や敷地権割合も確認することで、実際の税負担をより正確に把握できます。

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6. 中古マンションに適用される固定資産税の軽減措置

中古マンションには、固定資産税の負担を軽減できる制度があります。

ここでは、本記事でこれまでに行った固定資産税のシミュレーションに反映済みの住宅用地の特例と、購入後に利用を検討できるリフォームに関する軽減措置について解説します。

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6-1. 住宅用地の特例はすで適用されている

住宅用地の特例は、中古マンションの購入後に新たに申請する必要はありません。すでに適用済みです。

4.【築年数別】中古マンション1,000万円の固定資産税・都市計画税シミュレーション」で紹介したシミュレーション(表3・表4)の土地部分の税額も、この住宅用地の特例(小規模住宅用地)の適用後の金額となっています。

マンションの土地は「小規模住宅用地」

中古マンションの土地は、一般的に小規模住宅用地に該当します。その理由は、各区分所有者が所有する土地の持分(敷地権)が、一般的に専有面積の割合に応じて決まるためです。

小規模住宅用地とは、住宅1戸につき200平方メートル以下の住宅用地をいいます。マンションは敷地全体の面積が広くても、各戸が所有する敷地権はその一部に限られるため、多くの場合は200平方メートルを超えることはありません。

たとえば、敷地面積1,000平方メートル・200戸のマンションでは、各戸の敷地権は平均すると約5平方メートルです。このような場合は、各戸の土地は小規模住宅用地として扱われます。

一方、戸建て住宅では、1戸で敷地全体を所有します。そのため、敷地面積が200平方メートルを超えると、超えた部分は一般住宅用地として扱われる場合があります。

このように、マンションは各戸の敷地権が小さいため、多くの物件で小規模住宅用地の特例が適用されます。

【表5】住宅用地の区分と課税標準額の軽減率
区分 面積要件 固定資産税の課税標準額 都市計画税の課税標準額
小規模住宅用地 200平方メートル以下の部分 評価額の6分の1 評価額の3分の1
一般住宅用地 小規模住宅用地に該当する部分を超える部分 評価額の3分の1 評価額の3分の2

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6-2. 個人で利用しやすい軽減措置:省エネ改修・バリアフリー改修

省エネ改修とバリアフリー改修は、中古マンションの区分所有者が利用しやすい固定資産税の軽減措置です。

その理由は、どちらも専有部分(自分の住戸内)の工事が対象となるためです。建物全体の合意形成が必要な大規模修繕とは異なり、内窓の設置や手すりの取り付けなどは、区分所有者自身の判断で実施できます。

省エネ改修の軽減措置は、次の要件を満たすと、工事完了の翌年度分の固定資産税が3分の1減額されます。

  • 平成26年4月1日以前から所在する家屋であること
  • 賃貸住宅でないこと
  • 内窓の新設・交換など、平成28年基準を満たす断熱改修工事を行うこと
  • 改修工事費用(補助金などを除く)が60万円を超えること
  • 改修後の床面積が40平方メートル以上240平方メートル以下であること
  • 改修工事を令和13年3月31日までに行うこと

バリアフリー改修の軽減措置は、次の要件を満たすと、工事完了の翌年度分の固定資産税が3分の1減額されます。

  • 新築後10年以上が経過した家屋であること
  • 65歳以上の方、要介護・要支援認定を受けている方、または障がいのある方が居住していること
  • 手すりの設置や段差の解消など、対象となるバリアフリー改修工事を行うこと
  • 改修工事費用(補助金などを除く)が50万円を超えること
  • 賃貸住宅でないこと
  • 改修工事を令和13年3月31日までに行うこと

どちらの軽減措置も、工事完了日から3か月以内に、増改築等工事証明書などの必要書類を市区町村へ提出する必要があります。申請期限を過ぎると軽減措置を受けられないため、リフォームを行う前に必要書類や申請手続きを確認しておきましょう(出典:国土交通省 リフォーム促進税制 所得税・固定資産税について)。

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6-3. 個人の意思だけでは利用が難しい軽減措置:耐震改修・長期優良住宅化リフォーム

耐震改修と長期優良住宅化リフォームによる固定資産税の軽減措置は、区分所有者一人の判断だけで利用することは難しい制度です。

その理由は、どちらも建物全体(1棟)の構造や性能に関わる工事が前提となるためです。専有部分だけで完結する省エネ改修やバリアフリー改修とは異なり、耐震改修や長期優良住宅化リフォームは、管理組合での合意形成や総会決議などが必要になるのが一般的です。

耐震改修の軽減措置は、次の要件を満たすと、工事完了の翌年度分の固定資産税が2分の1減額されます(出典:国土交通省 耐震改修に係る固定資産税の減額措置)。

  • 昭和57年1月1日以前から所在する家屋であること
  • 現行の耐震基準に適合する耐震改修であること
  • 耐震改修工事費が50万円を超えること
  • 改修工事を令和13年3月31日までに行うこと

長期優良住宅化リフォームの軽減措置は、耐震改修または省エネ改修を行い、増改築による長期優良住宅の認定を取得した場合に、工事完了の翌年度分の固定資産税が3分の2減額されます。

適用を受けるには、床面積が40平方メートル以上240平方メートル以下であることなどの要件を満たし、改修工事を令和13年3月31日までに行う必要があります(出典:国土交通省 長期優良住宅化改修に係る固定資産税の減額措置)。

中古マンションを購入する際、「築年数が古いので耐震改修や長期優良住宅化リフォームによる軽減措置を利用できるのでは」と考える方もいるでしょう。しかし、これらの制度は管理組合の合意形成が前提となるため、個人の判断だけで利用できるケースは多くありません。

購入前には、管理組合が過去に耐震改修や大規模修繕を実施した実績や、今後の修繕計画なども確認しておくと安心です。

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6-4. マンション長寿命化促進税制

マンション長寿命化促進税制は、耐震改修や長期優良住宅化リフォームと同様に、管理組合での合意形成や申請が前提となる固定資産税の軽減措置です。

築20年以上・10戸以上などの要件を満たし、マンション管理計画の認定を受けたマンションが、外壁塗装や屋根・床の防水工事など、2回目以降の長寿命化工事(大規模修繕工事)を実施すると、建物部分の固定資産税が2分の1から6分の1の範囲で減額されます。

対象となるのは専有部分ではなくマンション全体の工事であるため、区分所有者一人の判断で利用できる制度ではありません。管理組合での合意形成や所定の手続きが必要です。

なお、この制度の工事完了期限は令和9年3月31日です。筆者がこの記事を作成する2026年7月の時点では、期限延長は公表されていません(出典:国土交通省 マンション長寿命化促進税制(固定資産税の特例措置))。

そのため、この制度の利用を前提に中古マンションを購入する場合は、管理組合が期限内に大規模修繕工事を完了できる予定かどうかを事前に確認しておきましょう。

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6-5. 令和8年度税制改正による変更点

令和8年度税制改正では、中古マンションの購入者にも関係する固定資産税の特例が見直されました(出典:国土交通省 令和8年度税制改正概要)。

主な変更点は、新築住宅に係る固定資産税の減額措置(2分の1減額)や、認定長期優良住宅に関する特例の適用期限が、いずれも令和13年3月31日まで延長されたことです。

また、これまでに紹介した省エネ改修・バリアフリー改修・長期優良住宅化リフォームの軽減措置では、床面積要件の下限が50平方メートル以上から40平方メートル以上へ引き下げられました。

そのため、これまで対象外だったコンパクトな住戸でも、要件を満たせば軽減措置を利用できる可能性があります。

たとえば、専有面積42平方メートルの中古マンションで省エネ改修を行う場合、改正前は床面積要件を満たさないため対象外でしたが、改正後は40平方メートル以上という要件を満たすため、軽減措置を利用できます。

この改正により、コンパクトな中古マンションを購入する方にとっても、固定資産税の軽減措置を活用できる機会が広がりました。

【表6】中古マンションに適用できる固定資産税の軽減措置まとめ
軽減措置名 対象条件(主なもの) 軽減率 適用期限 個人の意思で実施可能か
省エネ改修 平成26年4月1日以前からの家屋、工事費60万円超、床面積40〜240㎡ 翌年度の固定資産税を3分の1減額 令和13年3月31日まで 個人で実施可能(専有部分の工事で完結)
バリアフリー改修 新築後10年以上、対象者が居住、工事費50万円超、床面積40〜240㎡ 翌年度の固定資産税を3分の1減額 令和13年3月31日まで 個人で実施可能(専有部分の工事で完結)
耐震改修 昭和57年1月1日以前からの家屋、工事費50万円超 翌年度の固定資産税を2分の1減額 令和13年3月31日まで 管理組合の合意が必要(建物全体の工事)
長期優良住宅化リフォーム 耐震または省エネ改修+長期優良住宅認定取得、床面積40〜240㎡ 翌年度の固定資産税を3分の2減額 令和13年3月31日まで 管理組合の合意が必要(建物全体の工事)
マンション長寿命化促進税制 築20年以上・10戸以上、管理計画認定取得、大規模修繕2回目以降 建物部分の固定資産税を2分の1〜6分の1減額 令和9年3月31日まで(延長の記載は現時点で確認できず) 管理組合の合意が必要(建物全体の大規模修繕)

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7. 固定資産税以外にかかる購入後・保有中のコストとの違い

中古マンションを購入すると、固定資産税・都市計画税のほかにも、さまざまな税金や費用が発生します。

ここでは、不動産取得税や登録免許税との違いを整理するとともに、管理費や修繕積立金など、保有中にかかる主な費用について解説します。

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7-1. 不動産取得税・登録免許税との違い

固定資産税・都市計画税は、物件を所有している限り毎年課される税金です。一方、不動産取得税・登録免許税は、不動産を取得した際に一度だけ課されます。

この違いは、それぞれの税金が課税の対象としている内容が異なるためです。

固定資産税・都市計画税は、毎年1月1日時点で土地や建物を所有していることに対して課されます。そのため、物件を所有している間は毎年納付する必要があります。

他方、不動産取得税は、不動産を取得したことに対して課される税金です。つまり、購入や新築などのタイミングで一度だけ課されます。

登録免許税も、不動産の所有権移転登記や抵当権設定登記など、登記を行うことに対して課される税金であり、登記時に一度だけ納付します。

なお、都市計画税については「2-6.都市計画税がかかるケースとかからないケース」、「4.【築年数別】中古マンション1,000万円の固定資産税・都市計画税シミュレーション」で詳しく解説しています。

不動産取得税は、固定資産税評価額に対して本則4%の税率が適用されます。ただし、令和9年3月31日までに取得した住宅・土地は3%に軽減されます。

さらに、住宅を取得した場合は、課税標準額から一定額を控除できる特例があります。中古住宅では、建築された年月日に応じて、1,200万円~450万円の控除額が適用されます。

登録免許税は、土地の所有権移転登記であれば、本則2%のところ、令和8年4月1日から令和11年3月31日までの間は1.5%に軽減されます。

また、住宅用家屋(建物)の所有権移転登記についても、本則2%のところ、令和9年3月31日までは0.3%へ軽減される特例があります。この特例を受けるには、個人が自己の居住用として取得する住宅であることや、登記簿上の床面積が50平方メートル以上であることなどの要件を満たし、市区町村長が発行する「住宅用家屋証明書」を登記申請時に提出する必要があります。

たとえば、建物の固定資産税評価額が360万円、土地の固定資産税評価額が280万円の中古マンション(築25年)を購入した場合、登録免許税の目安は次のとおりです。

  • 建物:360万円×0.3%=1万800円
  • 土地:280万円×1.5%=4万2,000円

合計すると、登録免許税は5万2,800円が目安となります。

不動産取得税の課税標準の特例は、令和8年度税制改正により、既存住宅(中古住宅)の床面積要件の下限が50平方メートル以上から40平方メートル以上へ緩和されました。ただし、登録免許税の建物に対する0.3%の軽減特例は、登記簿上の床面積が50平方メートル以上であることが引き続き要件です。

そのため、専有面積が40平方メートル台の中古マンションでは、不動産取得税の特例は利用できても、登録免許税の0.3%への軽減特例は利用できない場合があります。

専有面積が50平方メートル未満の中古マンションを購入する場合は、どの軽減措置を利用できるのかを、不動産会社や司法書士に事前に確認しておくと安心です。

【表7】マンション保有時にかかる主な税金一覧
税金名 課税対象 税率 支払いタイミング 軽減措置の有無
固定資産税 毎年1月1日時点の土地・建物の所有 標準税率1.4%(市町村により異なる場合あり) 毎年(分割納付が一般的) あり(住宅用地の特例、6章の各種リフォーム減額等)
都市計画税 毎年1月1日時点の市街化区域内の土地・建物の所有 制限税率0.3%が上限 毎年(固定資産税とあわせて納付) あり(住宅用地の特例)
不動産取得税 不動産の取得(購入・新築等) 本則4%(令和9年3月31日までに取得した住宅・土地は3%に軽減) 取得後、半年〜1年程度で一度のみ あり(税率の軽減、課税標準額からの控除。中古住宅は建築年に応じて控除額が異なる)
登録免許税 不動産の所有権移転登記等 土地の所有権移転登記:本則2%(令和8年4月1日〜令和11年3月31日は1.5%に軽減)/住宅用家屋(建物)の所有権移転登記:本則2%(令和9年3月31日までは0.3%に軽減、床面積50平方メートル以上等の要件あり) 登記時に一度のみ あり(土地1.5%・建物0.3%への軽減、いずれも要件あり)

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7-2. 管理費・修繕積立金など固定資産税以外のランニングコスト

中古マンションを所有すると、固定資産税・都市計画税に加えて、管理費と修繕積立金も継続的に負担する必要があります。マンションは、多くの区分所有者が建物全体を共同で維持・管理する住宅であり、こうした共有コストの負担が生じるためです。

管理費は、共用部分の清掃や設備の維持管理、管理会社への委託費用などに充てられます。一方、修繕積立金は、「6-4.マンション長寿命化促進税制」で紹介したマンション長寿命化促進税制の対象となる大規模修繕工事(外壁塗装や防水工事など)に備えて積み立てる費用です。

どちらも毎月管理組合へ支払うのが一般的であり、固定資産税・都市計画税とは別に資金計画へ組み込む必要があります。

たとえば、1,000万円程度の中古マンションでは、管理費と修繕積立金の合計は月額1万5,000円~2万5,000円程度が一つの目安です。年間では18万円~30万円となり、4章でシミュレーションした固定資産税・都市計画税の年間合計額(約5万5,000円~8万円)を上回るケースも少なくありません。

中古マンションを比較する際は、固定資産税・都市計画税だけで判断すると、年間の維持費を過小評価する可能性があります。

購入前には、税金だけでなく管理費や修繕積立金も確認し、年間の維持費全体で比較することが大切です。

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8. 固定資産税を正確に把握するための確認方法

これまで紹介した固定資産税・都市計画税のシミュレーションは、当サイト独自の方法で売買価格から逆算した目安です。実際の固定資産税・都市計画税とは異なる場合があります。

売り出し中の1,000万円や1,500万円の中古マンションについて、正確な固定資産税・都市計画税を知りたい場合は、別の方法で確認する必要があります。

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8-1. 購入前に不動産会社を通じて確認する方法

購入前に固定資産税・都市計画税を正確に確認するには、不動産会社を通じて売主から資料を提供してもらう方法が一般的です。

まず確認したいのが、固定資産税・都市計画税の納税通知書です。納税通知書には、土地・建物それぞれの税額や年間の合計税額が記載されているため、本記事で紹介したシミュレーションを行わなくても、実際の税額を確認できます。

あわせて、公課証明書(固定資産税・都市計画税の課税標準額や税額を証明する市区町村発行の書類)を確認できれば、より正確に把握できます。

ただし、公課証明書は、地方税法第382条の3により、所有者以外は原則として取得できません。そのため、購入を検討している段階では、不動産会社を通じて売主が保有する納税通知書の写しを確認する方法が一般的です。

売主から委任状を受けて公課証明書を取得する方法もありますが、利用されるケースは多くありません。

購入後の資金計画を立てる際は、概算や相場だけで判断するのではなく、納税通知書や公課証明書などの書面で実際の税額を確認することが大切です。

なお、中古マンションの売買では、引渡日を基準として、売主と買主の間で固定資産税・都市計画税を日割りで精算するのが一般的です。そのため、納税通知書は日割り精算額を確認する際にも重要な資料となります。

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8-2. 購入後に納税通知書・課税明細書で確認する方法

中古マンションを購入した後は、毎年送付される納税通知書で、固定資産税・都市計画税の税額を確認できます。

納税通知書には、その年度の固定資産税額・都市計画税額が記載されています。また、添付されている課税明細書には、土地・建物それぞれの固定資産税評価額、課税標準額、税額、年間の合計税額も記載されています。

固定資産税・都市計画税は、原則として毎年4月から6月頃に送付される納税通知書に基づき、年4回の分割納付または一括納付します。

納期限を過ぎると延滞金が発生する場合があるため、納税通知書が届いたら納期限も忘れずに確認してください。

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8-3. 固定資産税シミュレーションツールを使う方法

固定資産税・都市計画税の目安を手軽に確認したい場合は、当サイトの「固定資産税シミュレーションツール」を活用すると便利です。

物件価格と築年数を入力するだけで、本記事で紹介したシミュレーション方法に基づく固定資産税・都市計画税の目安を自動で計算できます。

建物と土地の固定資産税評価額の按分や、住宅用地の特例を反映した課税標準額・税額の計算を手作業で行う必要がありません。

1,000万円と1,500万円の中古マンションの税額を比較したい場合や、固定資産税・都市計画税の目安を短時間で確認したい場合に活用してください。

お役立ちツール
固定資産税をパパっとシミュレーション|売買価格から税額を試算

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まとめ - 1,000万円・1,500万円の中古マンションは固定資産税だけで判断しない

中古マンション1,000万円・1,500万円の固定資産税について解説しました。本記事のポイントをまとめると、以下のとおりです。

  • 中古マンション1,000万円の固定資産税・都市計画税は、築年数にもよりますが、年間5万円台後半から8万円弱が目安です。
  • マンションの多くは市街化区域内にあるため、固定資産税に加えて都市計画税も毎年課されます。
  • 1,500万円の物件は1,000万円の物件より固定資産税評価額・税額が高くなりますが、築年数が古くなるほど税額差は小さくなる傾向があります。
  • 省エネ改修やバリアフリー改修は、専有部分の工事で利用しやすい軽減措置です。
  • 耐震改修、長期優良住宅化リフォーム、マンション長寿命化促進税制は、管理組合での合意形成が必要になるため、購入前に修繕実績や修繕計画を確認しておくと安心です。
  • 購入時には不動産取得税や登録免許税、購入後は管理費や修繕積立金も発生します。
  • 管理費・修繕積立金は、固定資産税・都市計画税より年間負担額が大きくなることも少なくありません。

1,000万円と1,500万円の中古マンションを比較すると、500万円の価格差があっても、固定資産税・都市計画税の年間負担額の差は数万円程度に収まるケースが多くあります。

中古マンションを選ぶ際は、固定資産税だけで判断するのではなく、専有面積や立地、管理状況、管理費・修繕積立金なども含めて総合的に比較してください。本記事の内容が、皆さんに役立てば幸いです。

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